最後に投薬した日の翌月の同じ日が、次の投薬予定日です
毎月与える・塗るタイプのフィラリア予防薬は、最後に実際に投薬した日の翌月の同じ日付に次を投薬するのが基本です。2026年10月6日に投薬したなら次回予定日は2026年11月6日(金)で、通年で予防する場合は1年間に12回になります。31日に投薬して翌月に31日がないときは、その月の末日に合わせます。たとえば2026年1月31日の次は2月28日(土)、その次はまた3月31日(火)です。
この計算機は、最後に実際に投薬した日と投薬の間隔を入れると、次回予定日と残り日数を計算し、1年分の予定を月ごとの投薬シートとして表示します。動物病院から予防期間を指示されている場合は期間外の月を飛ばし、直近の検査日を入れると1年後の検査の目安日も出します。今後12か月の予定は、通知つきのカレンダーファイル(.ics)として保存できます。
投薬日を別に計算しておく理由
フィラリア予防薬は、1回遅れただけでも防御に空白ができるおそれがあります。米国犬糸状虫学会(AHS)は飼い主向けの案内で、毎月の薬を1回忘れる、または遅れて与えるだけでも犬が守られなくなる可能性があると説明しています。ところが月1回というペースは、思いのほか覚えにくいものです。
- 投薬した日と予定日が混ざるとき: 予定日に薬を出しておいても、実際に与えたのが数日後なら、次の日付は実際に与えた日から数え直します。予定日を基準に数え続けると実際の間隔が変わり、遅れて与えた場合は次までの間隔が1か月より短く、早めに与えた場合は1か月より長くなります。
- 31日や29日に始めたとき: 短い月には同じ日付がないので、その月の末日に寄せます。翌月はまた元の日付に戻ります。
- 説明書に「30日間隔」と書かれているとき: 毎月同じ日にするか30日ごとにするかで、1年後には5〜6日(2月29日をはさむと6日)の差が出ます。
- 動物病院が投薬期間を決めているとき: 5月から12月までのように期間が決まっているなら、今期の最後の投薬日と翌年の最初の投薬日を先に把握しておくと、再開の日を逃しません。
- 家族で交代して投薬するとき: リンクやカレンダーファイルで同じ予定を共有すれば、誰がいつ投薬したか分からなくなる事態を減らせます。
計算の方法
- 毎月同じ日: 最後に実際に投薬した日に、1か月・2か月・3か月を順に足します。その月に同じ日付がなければ月末に合わせ、翌月はまた元の日付に戻ります(1月31日 → 2月28日 → 3月31日)。
- 30日ごと: 最後に実際に投薬した日に、30日・60日・90日を足します。31日まである月には、1か月に2回入ることもあります。
- 12か月ごとの注射: 最後に注射した日に12か月を足します。その間の月に投薬はありません。
- 病院が決めた日: 入力した日付をそのまま使い、その次の日付は延ばしません。
- 予防期間: 期間を指定すると、最初の投薬月から最後の投薬月までの予定日だけを残し、ほかの月は飛ばします。11月から翌年3月のように年をまたぐ期間も入力できます。
- 検査の目安日: 直近の検査日に12か月を足します。
- 予定日を過ぎたとき: 過ぎた予定日を自動で先送りしたり、新しい日付を作ったりはしません。その後の欄は「未定」のままにして、実際に投薬し直した日を入れると、その日から計算し直します。
基準 残り日数 = 次回予定日 − 今日(日付だけで数えます) · 12か月間の投薬 = 最後の投薬日から1年以内の予定日の数 · AHS 2024 ガイドラインと飼い主向け案内、CAPC ガイドライン、DailyMed の製品ラベル、国内の資料は2026年10月18日に原文を確認しました。
毎月同じ日と30日ごとでは、1年で5〜6日ずれます
2026年1月15日に投薬したとして、2つの方式の予定日を並べました。毎月同じ日にすると間隔は月ごとに28〜31日と変わり、30日ごとにすると間隔は一定でも日付が少しずつ前倒しになって、12回目には5日早くなります。
| 回 | 毎月同じ日 | 30日ごと | 30日ごとの方が |
|---|---|---|---|
| 1 | 2026-02-15(日) | 2026-02-14(土) | 1日早い |
| 2 | 2026-03-15(日) | 2026-03-16(月) | 1日遅い |
| 3 | 2026-04-15(水) | 2026-04-15(水) | 同じ |
| 4 | 2026-05-15(金) | 2026-05-15(金) | 同じ |
| 5 | 2026-06-15(月) | 2026-06-14(日) | 1日早い |
| 6 | 2026-07-15(水) | 2026-07-14(火) | 1日早い |
| 7 | 2026-08-15(土) | 2026-08-13(木) | 2日早い |
| 8 | 2026-09-15(火) | 2026-09-12(土) | 3日早い |
| 9 | 2026-10-15(木) | 2026-10-12(月) | 3日早い |
| 10 | 2026-11-15(日) | 2026-11-11(水) | 4日早い |
| 11 | 2026-12-15(火) | 2026-12-11(金) | 4日早い |
| 12 | 2027-01-15(金) | 2027-01-10(日) | 5日早い |
AHS のガイドラインによると、経口薬とスポットタイプの薬はどちらも投薬間隔が30日と表示されており、それより間隔が空くと、成長した幼虫に対する効果が下がって予測しにくくなります。ハートガードプラスのラベルも、間隔が1か月(30日)を超えると効果が下がるおそれがあるため、毎月同じ日付かその前後に与えるよう書いています。どちらの方式にするかは、使っている製品の説明書と動物病院の指示に従い、計算機でも同じ方式を選んでください。
短い月にない日付は、次のように合わせます。
| 最後の投薬日 | 1回目 | 2回目 | 3回目 |
|---|---|---|---|
| 2026-01-31 | 2026-02-28(土) | 2026-03-31(火) | 2026-04-30(木) |
| 2024-01-31(うるう年) | 2024-02-29(木) | 2024-03-31(日) | 2024-04-30(火) |
| 2026-03-31 | 2026-04-30(木) | 2026-05-31(日) | 2026-06-30(火) |
| 2026-08-31 | 2026-09-30(水) | 2026-10-31(土) | 2026-11-30(月) |
| 2026-12-29 | 2027-01-29(金) | 2027-02-28(日) | 2027-03-29(月) |
通年予防と期間限定の予防
AHS は通年での予防を勧めており、米国のコンパニオンアニマル寄生虫協議会(CAPC)も、生活環境にかかわらずすべての犬が通年で予防を受けるべきだと書いています。日本の動物病院でも、これを受けて通年予防を行うところが増えていると、獣医師が執筆した INUNAVI の解説は述べています。
一方で、蚊が出る時期に合わせて投薬期間を決める病院もあります。AHSのガイドラインは、通年投薬が最も効果的だとしたうえで、期間を区切る場合は感染が始まると見込まれる時期の少なくとも1か月前に投薬を始め、製品によっては感染が終わってから最長6か月続ける必要があるとしています。その場合は計算機で「期間を指定」を選び、最初の投薬月と最後の投薬月を入れてください。5月〜12月に設定して2026年10月6日に投薬したなら、今期の最後の投薬は12月6日(日)、次の期間は2027年5月6日(木)に始まり、12か月間の投薬は8回です。
投薬日を過ぎてしまったら
予定日を過ぎると、この計算機は過ぎた日数だけを表示し、新しい日付は作りません。遅れた期間に応じてどうすべきかは、製品や犬の状態によって変わるためです。原文の資料が述べている内容は次のとおりです。
- AHS 2024 ガイドライン: 予防が途切れていた場合や製品を切り替える場合は、再開の前に抗原検査とミクロフィラリア検査を行い、6か月後に必ず再検査します。その後は最初の検査の1年後から毎年検査するため、1年目だけ3回検査することになります。
- AHS の飼い主向け案内: 獣医師と相談のうえで毎月の予防をすぐに再開し、6か月後に再検査するよう案内しています。感染した虫体が検査で見つかるまでに約7か月かかるためです。
- ハートガードプラスのラベル: 数日でも長期間でも遅れたときは、すぐに投薬して元のスケジュールに戻すことが、成虫が育つ機会を減らすと書いています。
動物病院と相談して投薬し直したなら、その日を「最後に実際に投薬した日」として入れるか、「今日投薬しました」を押してください。その日から次の予定を計算し直します。
検査はいつ受けるか
AHS は、生後7か月を過ぎたすべての犬に、毎年、抗原検査とミクロフィラリア検査を併せて行うよう勧めています。予防薬を欠かさず与えていても、吐き戻しやスポット薬の流れ落ちなどが起こりうるため、検査で予防がきちんと働いているかを確かめます。感染後、抗原は早くても約5か月、ミクロフィラリアは早くても約6か月たたないと検出されないので、生後7か月より前に検査する必要はないというのが、ガイドラインの説明です。
| 状況 | AHS が勧める検査の時期 |
|---|---|
| 生後7か月を過ぎた犬で、予防中 | 毎年(抗原 + ミクロフィラリア) |
| 生後8週を過ぎて予防を始めた子犬(ガイドライン) | 初回投薬の6か月後、その後は毎年 |
| 生後7か月より前に予防を始めた子犬(飼い主向け案内) | 初回受診の6か月後、さらに6か月後、その後は毎年 |
| 予防していなかった生後7か月以上の犬(飼い主向け案内) | 開始前、6か月後、12か月後、その後は毎年 |
| 予防が途切れた犬や製品を切り替えた犬(ガイドライン) | 再開前、6か月後、最初の検査の1年後、その後は毎年 |
計算機の検査の目安日が計算するのは、最初の行の「毎年」だけです。ほかの場合の6か月後の検査は、動物病院で指示された日付を別に控えてください。
注射タイプの予防薬の間隔
AHS のガイドラインは、予防薬を毎月与える・塗る方法と、6か月または12か月の間隔で注射する方法に分けて説明しています。米国のラベルでは、プロハート6は6か月より短い間隔で、プロハート12は12か月より短い間隔で使わないと書かれています。日本では、動物医薬品検査所(NVAL)に掲載されている「注射用プロハート12」の記載が、蚊の発生後1か月に注射し、寄生予防効果は12か月続くとしています。同じ記載には、6か月齢未満の犬には投与しないこと、大型犬では8か月齢以降、超大型犬では10か月齢以降に投与することも書かれています。
計算機で「12か月ごとの注射」を選ぶと、最後に注射した日の12か月後の同じ日を表示します。製品や犬の月齢によって動物病院が別の日付を決めている場合は、「病院が決めた日」を選び、案内された日付を入れてください。
日本での予防期間の考え方
日本では、フィラリア予防の期間を蚊の発生時期に合わせて考えるのが一般的です。獣医師が執筆した INUNAVI の解説は、投薬の目安を「蚊が出始めてから1ヶ月以内〜蚊がいなくなって1ヶ月後」までとしています。
蚊の体内で幼虫が成熟する速さは気温で決まります。物産アニマルヘルスの解説ページは、これを積算温度の単位であるHDUで表し、HDUを算出すると犬のフィラリア症が感染する期間を推定できると説明しています。同じページは、HDUによる感染期間はあくまで目安であり、実際の投薬期間は獣医師の指導に基づいて決めるよう書いています。地域ごとの期間の例として、INUNAVI の解説は「東京・千葉・神奈川」を5月中旬〜12月末、「沖縄」を通年投与と紹介しており、これも目安にすぎないと断っています。生活環境や異常気象によって、蚊が長く生き延びたり異常に増えたりすることがあるためです。
お住まいの地域の期間や通年にするかどうかは、かかりつけの動物病院で確認してください。決まった期間を計算機に入れるときは「期間を指定」から最初と最後の投薬月を選びます。通年で予防する場合は「通年」のままにします。
よくある間違い
- 予定日を最後の投薬日として入れる: 遅れて投薬したのに予定日を入れると、次の日付が実際の間隔より早く出てしまいます。いつも実際に投薬した日を入れてください。
- 1か月と30日を混ぜて使う: ある月は同じ日、ある月は30日後というように使い分けると、日付がばらばらになります。方式をどちらかに決めておきましょう。
- 次の期間の開始を遅く見積もる: 期間を決めた予防で最初の投薬月を過ぎてしまうと、その間は予防ができていないことになります。「期間を指定」で次の期間の最初の投薬日を確認し、カレンダーに入れておいてください。
- 注射タイプを毎月の予定にする: 12か月の注射を打ったあとで毎月の予定として計算すると、不要な通知がたまります。
- 変わった予定をカレンダーに重ねて保存する: 投薬日が変わったときは、前に保存した予定を削除してから新しいファイルを保存しないと、通知が二重に届きます。
限界と注意点
- 計算するのは日付だけです。製品の選択、体重ごとの用量、コリーなど薬に敏感な犬種への注意は扱いません。
- 投薬を忘れたあとにいつどう再開するか、検査が必要かどうかは判断しません。かかりつけの獣医師の指示が優先です。
- 予防期間は地域や年によって変わることがあります。計算機は入力した月をそのまま使います。
- 検査の目安日は、毎年検査する場合の基準です。子犬や予防が途切れていた犬では、検査の予定が異なります。
- カレンダーファイルの通知は、カレンダーアプリによって動作が異なります。このサイトが通知を送ったり、投薬の記録をサーバーに保存したりすることはありません。
出典
- 01American Heartworm Society: Canine Heartworm Guidelines 2024 (PDF)通年投与の推奨、経口薬・スポット薬の30日間隔表示とそれを超えたときの効果低下、注射の6・12か月間隔、生後8週までの開始、生後7か月以上の毎年の検査、予防が途切れたときの開始前・6か月後の検査
- 02American Heartworm Society: Heartworm Basics「Think 12」(12か月ごとの検査・12か月通しての予防)、7か月未満の子犬と予防していなかった犬の検査時期、再開後6か月での再検査(2026-10-18 確認)
- 03CAPC: Heartworm Guidelines2026-01-14 更新。生活環境にかかわらずすべての犬で通年予防
- 04DailyMed: Heartgard Plus ラベル(米国)2023-10-19 更新。間隔が1か月(30日)を超えると効果が下がるおそれ、毎月同じ日付かその前後に投薬、遅れたときはすぐ投薬して元の日程に戻す
- 05DailyMed: ProHeart 12 ラベル(米国)12か月の予防、12か月より短い間隔では使わない、生後12か月以上
- 06DailyMed: ProHeart 6 ラベル(米国)6か月ごと、6か月より短い間隔では使わない、生後6か月以上
- 07INUNAVI: 犬のフィラリア予防期間はいつからいつまで?2023-01-02。獣医師執筆。蚊が出始めてから1か月以内〜いなくなって1か月後、地域別の例(東京・千葉・神奈川、沖縄)と「あくまで目安」の注意、通年予防の増加(2026-10-18 確認)
- 08物産アニマルヘルス: 全国 犬のフィラリア感染期間の目安HDU(積算温度の単位)の説明、感染期間はあくまで目安で実際の投薬期間は獣医師の指導に従う(2026-10-18 確認)
- 09動物医薬品検査所(NVAL): 注射用プロハート12蚊の発生後1か月に注射、寄生予防効果は12か月持続、6か月齢未満の犬には投与しない、大型犬は8か月齢以降・超大型犬は10か月齢以降(2026-10-18 確認)
よくある質問
フィラリア予防薬は、次はいつ投薬すればいいですか?
毎月与える・塗るタイプは、最後に実際に投薬した日の翌月の同じ日付に次を投薬するのが基本です。2026年10月6日に投薬したなら、次は11月6日です。製品の説明書が30日間隔と書いている場合や、動物病院が別の日付を決めている場合は、その方式で計算してください。
1か月後と30日後は同じ日ですか?
同じではありません。1月15日の1か月後は2月15日ですが、30日後は2月14日です。30日ごとに投薬すると、1年後には毎月同じ日の場合より5〜6日(2月29日をはさむと6日)早くなります。1月31日のように翌月に同じ日付がない場合は、月末の2月28日に合わせます。
投薬日を過ぎてしまったらどうすればいいですか?
この計算機は新しい日付や追加の投薬を決めません。米国犬糸状虫学会(AHS)は、予防が途切れた犬は再開の前に検査し、6か月後にもう一度検査するよう勧めています。製品名と最後に投薬した日を持って動物病院に相談し、実際に投薬し直した日を入れてください。
冬は投薬しなくてもいいですか?
AHSは通年での予防を勧めており、日本でも通年予防を行う動物病院が増えていると、獣医師が執筆した解説は述べています。一方で、蚊が出る時期に合わせて期間を決める病院もあります。期間を指示されたら「期間を指定」で最初と最後の投薬月を選ぶと、ほかの月を飛ばし、次の期間の最初の投薬日を表示します。
フィラリアの検査はどのくらいの頻度で受けますか?
AHSは、生後7か月を過ぎたすべての犬に、毎年、抗原検査とミクロフィラリア検査を勧めています。直近の検査日を入れると、12か月後を検査の目安日として表示します。予防の開始が遅かった子犬や予防が途切れていた犬では、6か月後の検査が加わります。
注射タイプの予防薬も計算できますか?
「12か月ごとの注射」を選ぶと、最後に注射した日の12か月後の同じ日を表示します。AHSのガイドラインは注射の間隔を6か月または12か月と説明していますが、実際の間隔は製品の説明書と動物病院の指示に従います。それ以外の間隔なら「病院が決めた日」に次の日付を入れてください。
カレンダーに保存すると通知が届きますか?
今後12か月の予定を、カレンダーファイル(.ics)1つにまとめてダウンロードします。予定ごとに当日午前9時の通知が入っていますが、通知の動作はカレンダーアプリによって異なります。このサイトが通知を送ったり、投薬の記録をサーバーに保存したりすることはありません。
子犬は、いつから予防薬を始めますか?
AHSのガイドラインは、遅くとも生後8週までに予防を始めるよう述べています。8週を過ぎて始めた場合は、初回投薬の6か月後に検査し、その後は毎年検査します。何週齢から使えるかは製品によって違うので、説明書を確認してください。