ムード写真ジェネレーター: エモい写真加工を20種類のトーンで試して、元の解像度で保存
ムード写真とは、色味と明るさを一定の方向にそろえて、写真全体に同じ雰囲気を重ねた写真のことです。カフェの写真は暖かく柔らかく、明け方の風景は白っぽく冷たく、昔の思い出のような写真は黄ばんだ色褪せ方に、といった具合です。スマホの加工アプリにあるフィルターやプリセットと同じ仕組みで、多くは露出・色温度・コントラスト・彩度といった数値をいくつか決めてまとめたものです。
上のツールは、そのまとめを20種類、1枚の写真にすぐ重ねて見せます。写真を選ぶと、ステージには元の写真とムードを重ねた写真が境界線をはさんで並び、下のムードボードには同じ写真で描いた20種類のムードが一度に出ます。マスをタップするとそのムードがステージに反映され、強さや調整値を変えるとトーンカーブと適用中の補正値も一緒に変わります。最初の画面は 1800 × 1200 px のイラスト風景にゴールデンアワーを重ねたもので、写真がサーバーに送られることはありません。写真の雰囲気を変える「写真 雰囲気 フィルター」として、エモい写真の加工にも使えます。
写真にムードを重ねる理由
ムードは写真を正確にする補正ではなく、見る人が受け取る雰囲気を一方向にそろえる補正です。次のような場面で特に効果があります。
- SNSやアルバムのトーンをそろえたいとき: 日も照明も違う写真に同じムードと強さを重ねると、並べたときに一続きに見えます。このツールは新しい写真を開いても、選んだムードと調整値をそのまま残します。
- 撮ったときの光が惜しかったとき: 蛍光灯の下で青く写ったカフェの写真は暖かいムードで、昼間にのっぺり写った風景はゴールデンアワーのようにコントラストと色を上げたムードで、雰囲気を取り戻せます。
- 場所や季節の空気感を出したいとき: 同じ海でも、ブルーアワーは日没後の冷たい時間を、あたたかい午後は日が差す昼下がりを思わせます。写真に写った時間帯を、色でもう一度語らせるイメージです。
- 人物写真をやわらかく見せたいとき: コントラストを下げて黒を少し持ち上げるドリーミーやソフトベージュのようなムードは、肌の質感や影を目立たせにくくします。
使い方
- 写真を選ぶを押すか、写真を作業エリアにドラッグします。コピーした写真は貼り付け(Ctrl+V、⌘+V)でも開けます。
- ムードボードの20マスから気になるムードを押します。マスごとに、いま開いている写真にそのムードを重ねた姿が見えます。
- ステージの境界線を左右にドラッグするか、境界線を選んで矢印キーで動かし、元の写真と比べます。境界線の左側が元の写真です。
- 強さでムード全体を弱めたり、初期値に戻したりします。強さ100%が、表に書かれた補正値そのままです。
- 露出・色温度・コントラスト・彩度・フェード・ビネットを、写真に合わせて少しずつ足したり引いたりします。リセットは強さと調整値だけを初期状態に戻し、選んだムードはそのままです。
- 保存形式(JPG・PNG・WebP)を選んで保存を押します。スマホでは共有から他のアプリへそのまま送れます。
ムード別の補正値
下の表は、強さ100%のときに各ムードが使う値です。露出・色温度・色かぶり・コントラスト・彩度は −100〜+100、フェード・白を下げる・ビネットは 0〜100 の範囲で、シャドウの色とハイライトの色は色相環の角度(0° が赤、120° が緑、240° が青)と染める量です。強さを下げると全部の値が同じ割合で小さくなるので、強さ50%のゴールデンアワーは色温度 +35、彩度 約+13(12.5)になります。
| 分類 | ムード | 露出 | 色温度 | 色かぶり | コントラスト | 彩度 | フェード | 白を下げる | シャドウの色 | ハイライトの色 | ビネット |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| アーバン | アーバンダーク | −22 | −15 | 0 | +35 | −45 | 4 | 0 | 210° · 35 | – | 30 |
| シティライト | 0 | +5 | 0 | +25 | +10 | 0 | 0 | 180° · 55 | 35° · 45 | 15 | |
| ストリート | −6 | 0 | 0 | +22 | −30 | 28 | 8 | 200° · 20 | 40° · 15 | 22 | |
| シティポップ | +10 | −8 | +14 | +12 | +28 | 10 | 0 | 195° · 40 | 330° · 35 | 0 | |
| カフェ&ライフ | カフェラテ | +2 | +35 | +6 | −18 | −22 | 14 | 5 | 25° · 45 | 38° · 25 | 14 |
| ブランチ | +28 | +14 | 0 | −22 | +10 | 6 | 0 | – | 45° · 20 | 0 | |
| あたたかい午後 | +8 | +50 | 0 | −8 | +12 | 4 | 0 | 30° · 20 | 40° · 40 | 10 | |
| コージーホーム | −4 | +55 | +8 | −30 | −14 | 16 | 8 | 15° · 40 | 32° · 30 | 25 | |
| 自然光 | ゴールデンアワー | +8 | +70 | +10 | +10 | +25 | 0 | 0 | 15° · 30 | 38° · 60 | 18 |
| ブルーアワー | −18 | −60 | +6 | +12 | +5 | 6 | 0 | 228° · 50 | 250° · 20 | 22 | |
| 明け方の霧 | +18 | −20 | 0 | −50 | −35 | 30 | 10 | 205° · 35 | 190° · 10 | 0 | |
| くもり空 | +2 | −14 | 0 | −25 | −30 | 12 | 10 | 200° · 20 | – | 0 | |
| ミニマル | クリーンホワイト | +35 | −8 | 0 | −6 | −22 | 6 | 0 | – | – | 0 |
| ソフトベージュ | +12 | +28 | +4 | −28 | −50 | 16 | 6 | 30° · 30 | 35° · 20 | 0 | |
| フェードブラック | 0 | 0 | 0 | +12 | −25 | 48 | 12 | 210° · 12 | – | 10 | |
| モノクロ | 0 | 0 | 0 | +15 | −100 | 18 | 4 | – | – | 15 | |
| エモい | メランコリー | −12 | −35 | 0 | +8 | −50 | 18 | 8 | 220° · 50 | 200° · 15 | 30 |
| ドリーミー | +20 | +6 | +16 | −45 | −15 | 26 | 4 | 285° · 35 | 340° · 35 | 0 | |
| フィルムフェード | 0 | +10 | −10 | −14 | −28 | 34 | 12 | 170° · 40 | 45° · 30 | 14 | |
| ノスタルジア | +2 | +40 | 0 | −20 | −35 | 24 | 10 | 30° · 30 | 42° · 45 | 24 |
分類ごとに4種類、全部で20種類です。色かぶり、白を下げる、シャドウとハイライトの色は、調整パネルにスライダーがなく、ムードの中にだけある値です。
調整値ひとつがすること
1画素は、露出と色温度 → コントラスト → フェード → 彩度 → シャドウ・ハイライトの色 → ビネットの順に変わります。露出と色温度は、画面に見える値ではなく光の量に戻した値(リニア光)に掛け、残りは画面に見える値(sRGB)で計算します。両者の変換には、W3C CSS Color 4 が載せている sRGB の式(0.04045 以下は 12.92 で割り、それより上は 2.4 乗)をそのまま使っています。
| 値 | 最大(±100 または 100)のとき | 計算 |
|---|---|---|
| 露出 | 光の量が2倍(+100)または半分(−100)、1 EV | リニア光 × 2露出/100。0.9 を超える明るい部分は、1 にゆるやかに近づくよう押さえて、白飛びしにくくしています。 |
| 色温度 | 赤 × 1.35、青 × 0.65(+100)、−100 はその逆 | リニア光で、赤に 1 + 0.35 × 色温度/100、青に 1 − 0.35 × 色温度/100 を掛けます。 |
| 色かぶり(ムードのみ) | 緑 × 0.85、赤・青 × 1.10(+100) | + はマゼンタ寄り、− は緑寄りに傾きます。 |
| コントラスト | +100: S字カーブ、−100: 黒 0 → 64、白 255 → 191 | + は x < 0.5 で 2x²、それより上で 1 − 2(1 − x)² と混ぜ、− は 0.5 を中心に幅を縮めます。 |
| フェード | 黒 0 → 64(100) | 0.25 × フェード/100 だけ黒を持ち上げ、残りの範囲をその分縮めます。 |
| 白を下げる(ムードのみ) | 白 255 → 209(100) | 0.18 × 値/100 だけ白を下げます。 |
| 彩度 | −100: 白黒、+100: 色の差が2倍 | 輝度 Y = 0.2126R + 0.7152G + 0.0722B(ITU-R BT.709)と各チャンネルの差に、1 + 彩度/100 を掛けます。 |
| シャドウ・ハイライトの色 | 量100で、黒の近く(または白の近く)をその色の方向へ30% | 選んだ角度の色から輝度を引いた方向へ、シャドウは (1 − Y)²、ハイライトは Y² の割合で寄せます。明るさはほぼそのままで、色だけが傾きます。 |
| ビネット | 四隅が55%暗くなる(100) | 中心から隅までの距離の30%より内側はそのままにして、その外側から隅へなめらかに暗くします。 |
黒・グレー・白が変わる値
ムードがどんな方向かは、グレーの段階がどう変わるかを見るといちばんよく分かります。下の表は、強さ100%で黒(0)・中間のグレー(128)・白(255)がムードごとにいくつに変わるかを R·G·B で書いたもので、調整パネルのトーンカーブに見える線と同じ値です。
| ムード | 黒(0) | グレー(128) | 白(255) |
|---|---|---|---|
| カフェラテ | 34·17·5 | 143·131·120 | 247·241·222 |
| ゴールデンアワー | 14·0·0 | 158·129·100 | 255·254·199 |
| ブルーアワー | 0·3·33 | 106·121·147 | 222·241·255 |
| フェードブラック | 28·31·35 | 140·141·142 | 249·249·249 |
| モノクロ | 11·11·11 | 133·133·133 | 253·253·253 |
| ドリーミー | 53·39·57 | 152·137·146 | 243·221·229 |
- カフェラテは黒を 34·17·5 に持ち上げるので影に茶色みが出て、白は 247·241·222 とわずかに黄みがかった方向へ下がります。
- ゴールデンアワーは中間のグレーを 158·129·100 に変え、赤が青より 58 も高くなります。20種類の中でいちばん暖かいムードです。
- ブルーアワーは反対に、中間のグレーが 106·121·147 に下がって青寄りになります。
- フェードブラックは黒が 28·31·35 になり、写真から真っ黒が消えます。マットな質感はここから生まれます。
- モノクロは3つの値が常に同じなので色がなく、黒は 11 まで持ち上がり、白は 253 まで少し下がります(グレー 128 は 133)。
写真に合うムードの選び方
| 写真 | 最初に見るムード | 合わせるとき |
|---|---|---|
| カフェ・料理 | カフェラテ、ブランチ、あたたかい午後 | 料理が黄色っぽくなったら色温度を少し下げ、暗い店内は露出を上げます。 |
| 風景・旅行 | ゴールデンアワー、ブルーアワー、明け方の霧、シティポップ | 空が白く飛んだら露出を下げ、色が強すぎたら強さを70〜80%に下げます。 |
| 人物・自撮り | ドリーミー、ソフトベージュ、コージーホーム | 肌が赤っぽい、またはオレンジっぽいなら色温度を下げ、顔が暗いならビネットを弱めます。 |
| 商品・インテリア | クリーンホワイト、ソフトベージュ、くもり空 | 商品の色をそのまま見せたいときは、彩度よりも露出とコントラストだけを少し変えます。 |
| 夜・街 | シティライト、アーバンダーク、ブルーアワー | 暗い部分がつぶれたらフェードを少し入れて、シャドウを生かします。 |
| レトロ・エモい雰囲気 | フィルムフェード、ノスタルジア、フェードブラック、モノクロ | 色褪せ感が弱ければフェードを、濁りすぎならコントラストを上げます。 |
よくある失敗
- ムードに入っている効果を、さらに重ねてしまう: フィルムフェードには、すでにフェード34と白を下げる12が入っています。調整パネルのフェードはその上に足されるので、色褪せ系のムードにフェードを大きく足すと、写真全体が灰色がかって濁ります。
- 保存した写真をもう一度開いて、またムードを重ねる: 同じ補正が二重にかかって、色もフェードも2倍の強さになり、JPG は保存のたびに画質が少しずつ落ちます。やり直すときは、最初の元の写真を開いて作り直してください。
- ムードボードの小さなマスだけを見て選ぶ: マスは写真の中央をマスの形(3:2 または正方形)に合わせて切り出し、小さく描いているので、写真によっては上下や左右が欠けています。選んだあとは、ステージで境界線を動かしながら、顔や空など大事な部分を確認してください。
- 強さをいつも100%で使う: 表の値は違いが分かりやすいように設定してあるので、写真によっては濃く感じます。同じムードでも、強さ60〜80%のほうが自然に見える写真が多くあります。
限界と注意
- ムードは、このツールの計算式で決めた補正値です。特定のアプリの有料プリセットやフィルターを移したものではなく、他のアプリに同じ数字を入れても同じ結果にはなりません。
- 写真はチャンネルごとに 0〜255 の8ビットで計算します。空のようになだらかに続く部分に強いムードを重ねると、帯状の段差(バンディング)が見えることがあります。そのときは強さを下げてください。
- 面積が 16,777,216 px(約1,677万画素)を超える写真は、縦横比を保ったまま、その面積に合わせて縮小して保存します。MDN は iOS 端末がキャンバスのサイズを 4,096 × 4,096 px に制限していると案内しており、このツールはその面積(16,777,216 px)をすべての端末で保存の上限にしています。1辺が 32,767 px(WebP は 16,383 px)を超えるとても長いパノラマも、その長さに合わせて縮小して保存します。
- 写真は sRGB に変換して計算するため、広い色域(Display P3)で撮った写真のとても濃い色は、少し薄くなることがあります。60 MB を超えるファイルは開けません。HEIC 写真は、Safari のように HEIC を開けるブラウザでしか開けません。
出典
基準日 2026-10-20。輝度の係数、sRGB の変換式、キャンバスサイズの上限は、下の原文でこの日に確認したもので、毎年変わる値ではありません。ムードの補正値と調整値の計算は、このツールが決めたものです。
- 01ITU-R BT.709-6 (06/2015) Parameter values for the HDTV standards3.2 節の輝度信号の式 E′Y = 0.2126 E′R + 0.7152 E′G + 0.0722 E′B。彩度とシャドウ・ハイライトの色の輝度計算に使用
- 02W3C CSS Color Module Level 4, 19 Sample code for Color ConversionssRGB とリニア光の変換式(0.04045、12.92、0.055、2.4)。露出と色温度の計算に使用
- 03MDN Web Docs, <canvas> Maximum canvas sizeiOS 端末のキャンバスサイズの上限 4,096 × 4,096 px。保存サイズの上限の根拠
よくある質問
ムードフィルターは写真の何を変えますか?
ムードごとに、露出・色温度・色かぶり・コントラスト・彩度・フェード・白を下げる・シャドウの色・ハイライトの色・ビネットの値が決まっていて、この値を画素ごとに順に適用します。たとえばゴールデンアワーは、色温度 +70、彩度 +25、ハイライトの色(オレンジ 38°)60 で、写真を暖かく濃くします。本文のムード別の補正値の表に、20種類すべての値を載せています。
強さを50%に下げるとどうなりますか?
ムードの補正値がすべて同じ割合で小さくなります。ゴールデンアワーを強さ50%にすると、色温度 +35、彩度 約+13(12.5)、ハイライトの色 30 のように半分の値が適用されます。調整パネルの露出や色温度などの値は、強さに関係なく、その上にそのまま足されます。
フェードと「白を下げる」は何が違いますか?
フェードは黒をグレーに持ち上げます。フェード100なら黒(0)が64になり、マットな質感が出ます。「白を下げる」はその逆に白を下げ、100なら白(255)が209になります。フェードブラックやフィルムフェードのような色褪せ系のムードは、この2つを一緒に使っています。
保存すると元の解像度のままですか?
縦 × 横の面積が 16,777,216 px(約1,677万画素)以下の写真は、元のサイズのまま保存します。4032 × 3024 px(約1,219万画素)のスマホ写真はそのまま出力されます。それより大きい写真は、iOS 端末のキャンバス上限(4,096 × 4,096 px)に合わせて縦横比を保ったまま縮小して保存し、結果の行に先に保存サイズを表示します。 1辺が 32,767 px(WebP は 16,383 px)を超えるパノラマも、その長さに合わせて縮小します。
アップロードした写真はサーバーに保存されますか?
いいえ。写真を開くところから、ムードを重ねてファイルを作るところまで、すべてこのブラウザの中で処理し、写真はサーバーに送りません。ページを閉じると、開いていた写真も消えます。
LightroomやVSCOに同じ値を入れると、同じ仕上がりになりますか?
同じにはなりません。このツールの露出・色温度・コントラストといった名前は、変わる方向を伝えるための名前で、計算式はアプリごとに違います。表の値は、このツールで同じトーンを作り直すときに使い、他のアプリでは方向の目安として見てください。
Instagramのフィードのトーンをそろえるには?
ムードと強さ・調整値をひとつ決めたら、写真だけを入れ替えて保存してください。新しい写真を開いても、選んだムードと調整値は残ります。明るさが違う写真は、露出だけ別に合わせると同じトーンにつながって見えます。
保存した写真に位置情報(EXIF)は残りますか?
残りません。保存ファイルはキャンバスに新しく描いた画像なので、撮影場所や機種名などの EXIF 情報は引き継がれません。写真の回転情報は、画面に見えている向きのまま反映して保存します。