PDF分割: ページの間をタップして区切ると、そこから新しいファイルが始まります
PDF分割は1つのPDFを複数のファイルに分ける作業で、ページ抽出は必要なページだけを選んで新しいPDFにする作業です。このツールは、その2つを1画面で行えます。サムネイルの間のはさみをタップするとそこから新しいファイルが始まり、ページをタップするとそのページは結果から外れます。作られるファイルの数と各ファイルに入るページは、保存する前に上のリボンとファイルチップですぐに確認できます。
たとえばサンプルPDF(12ページ、242 KB)をしおりごとに分けると、表紙・目次・第1章・第2章・第3章・付録の6個のPDFができ、ファイル名には章の名前が付きます。ページは元の内容をそのままコピーするので、文字が画像に変わることはなく、ページサイズと回転もそのままです。選んだPDFはサーバーに送信せず、いま使っているブラウザの中で処理します。
PDFを分割する場面
- 必要なページだけを提出するとき: レポートや契約書の束から求められたページだけを出すなら、そのページだけ残して他を外せば済みます。個人情報が書かれたページのように、送る必要のないページを一緒に送らずにすみます。
- メールの添付上限を超えるとき: 個人のGmailアカウントは添付ファイルの合計が25MBに制限されていて、超えるとGoogle ドライブのリンクとして追加されます。大きなPDFを章ごとに分ければ、メールごとに上限内へ収められます。ただし分割後の合計は元のPDFより大きくなることがあるので、先に下の「分割後のファイルサイズ」を確認してください。
- まとめてスキャンした束を1件ずつに分けるとき: 申請書を何件も一度にスキャンしたなら、1件のページ数ぶんだけNページずつに分けるか、件が変わる位置ごとにはさみをタップします。
- 本・教材・レポートを章ごとに分けるとき: しおりのあるPDFでは「しおりごと」を押すと、章が始まるページの前で一度に分かれ、ファイル名に章の名前が入ります。
- 両面スキャンを整理するとき: 奇数ページだけ、または偶数ページだけを選んで1つのファイルに保存できます。
使い方
- PDFを作業エリアにドロップするか、[PDFを選ぶ]を押します。初めてなら[サンプルPDFを開く]で12ページの架空レポートを開いてみてください。
- 分ける位置を決めます。[1ページずつ]・[Nページずつ]・[しおりごと]を押すか、ページボードでページの間のはさみを直接タップします。
- 結果に入れないページをタップします。[奇数ページ]・[偶数ページ]・[反転]でまとめて切り替えることもできます。
- 上のリボンとファイルチップで、作られるファイルの数と各ファイルのページを確認します。[範囲で入力]欄にも同じ内容が文字で表示され、この欄を直すとページボードもそれに合わせて変わります。
- [ZIP n個を保存]を押すと、すべてのファイルを1つのZIPで受け取れます。1つのファイルだけ欲しいときは、そのファイルのチップをタップしてください。作られるファイルが1つだけなら、ボタンは[PDFを保存]に変わります。
ページボードとリボンの読み方
ページボードでサムネイルの下にある帯は、そのページが入るファイルを表します。同じファイルに入るページは帯がはさみの位置までつながり、ファイルが変わるところでは帯が途切れて点線とはさみが表示されます。隣り合うファイルは濃い色と薄い色が交互になり、各ファイルの最初のページにはファイル番号が付きます。
- 斜線と✕が付いたページは結果から外したページです。外したページがファイルの途中にあると、その下に細い点線の帯が通り、前後のページが同じファイルであることを示します。
- ページ番号の横の小さな文字は、文書に設定された印刷ページ番号です。範囲を書くときは、太字で表示される画面上の番号を使います。
- リボンは、文書全体を同じ幅のページとして横に並べた棒です。ファイルごとに色が違い、外したページは斜線で表示されます。ページボードをスクロールするような長い文書では、いま表示中のページ範囲が枠で示され、リボンをタップするとページボードがそのページへ移動します。
- キーボード: ページボードでは矢印キーでページとはさみの間を移動し、SpaceかEnterで押します。Shiftを押しながら別のページをクリックすると、その間のページをまとめて含めたり外したりできます。
分け方の比較
| 方法 | 動作 | サンプルPDF(12ページ)での結果 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 分割しない | 区切らず、含めたページを1つのファイルにまとめる | 奇数ページだけ含めると6ページのPDFが1個 | 必要なページだけを1ファイルに抜き出すとき |
| 1ページずつ | 含めたページを1ページずつ別のファイルにする | PDFが12個 | ページごとに別々に提出・アップロードするとき |
| Nページずつ | 含めたページをNページずつに分け、最後のファイルには残りのページだけを入れる | 5ページずつなら5・5・2ページのPDFが3個 | 1件のページ数が同じスキャン束 |
| しおりごと | 最上位のしおりが始まるページの前で分ける | 1・1・3・3・2・2ページのPDFが6個 | 章ごとに分けたいレポートや本 |
| ページ間のはさみ | タップした位置で分ける | タップしたとおり | 区切りが不規則なとき |
| 範囲で入力 | 書いた範囲どおりに分け、書かなかったページは外す | 1-2; 3-8; 11-12 → PDFが3個(9・10ページは外れる) | ページ番号がすでに分かっているとき |
Nページずつは、外したページを数えません。サンプルPDFで表紙(1ページ目)を外して5ページずつに分けると、2〜6ページ、7〜11ページ、12ページの3ファイルになります。分け方のボタンは、いまのページボードの状態がその方法と同じときに押された状態になるため、はさみをもう1つタップすると、押されたボタンがなくなることがあります。
範囲の書き方
[範囲で入力]欄では、カンマ(,)は同じファイルにページを加え、セミコロン(;)や改行は新しいファイルを始めます。3-8は3ページと8ページを両方含み、9-は9ページから最後のページまで、-3は1ページから3ページまでです。ハイフンの代わりに波ダッシュ(3~8)や長いダッシュも使え、全角の数字も受け付けます。
| 入力した文字(12ページの文書) | 結果 |
|---|---|
| 3 | 3ページだけのPDFが1個 |
| 2, 4-6 | 2・4・5・6ページを含むPDFが1個 |
| 1-2; 3-8; 9- | PDFが3個(2ページ・6ページ・4ページ) |
| 6, 2, 2, 4-5 | 2・4・5・6ページのPDFが1個(ファイル内のページは元の順序で、同じページは1回だけ) |
| 9-12; 1-2 | 1〜2ページのファイルが1番、9〜12ページのファイルが2番(ファイル番号は最初のページの順) |
次のように書くと、ページボードは変わらず、欄の下に理由が表示されます。0や13のように文書にないページ、5-3のように逆に書いた範囲、1,,2のようにカンマの間が空いている場合、1.5のように整数でない値、1-3; 3-5のように1ページを2つのファイルに入れた場合、1, 5; 2-4のように2つのファイルのページが入り組んでいる場合です。このツールは元の順序のまま切り出す方式なので、同じページを複数のファイルに入れたり、ページの順序を入れ替えたりはしません。
印刷されたページ番号と画面上の番号
PDFの規格(ISO 32000-1 12.4.2)では、ページは文書内の順序で決まる番号を持ち、それとは別に、画面や印刷に表示するページラベルを定められます。前付けをローマ数字、本文をアラビア数字にした文書が代表的です。このツールの範囲とページボードは、最初のページを1として数える画面上の番号を使います。
サンプルPDFは、表紙と目次がi・iiで、第1章の最初のページから1が始まります。そのため第1章の最初のページは画面上の番号が3で、ページボードには「3 1」のように画面上の番号と印刷番号が一緒に表示されます。第1章だけを抜き出すには、1-3ではなく3-5と書く必要があります。分割したファイルは最初のページからあらためて1と数え、ページの中に印刷された数字は変わりません。
しおりで章ごとに分ける
PDFのしおり(文書のアウトライン)は、章や節を木の形で収めた目次です。[しおりごと]は、最上位のしおりが指すページごとに、その前で分けます。最上位のしおりが1つだけでその下に複数の項目があるときは、その下の項目を章として扱います。同じページを指すしおりは1つと数え、Webアドレスを開くしおりは基準から除きます。
サンプルPDFには、最上位のしおりが6個(表紙・目次・第1章・第2章・第3章・付録)と、第1章・第2章の下に節のしおりがあります。節のしおりは最上位ではないので、分割の基準にはなりません。ファイルが1つの章をまるごと含むときはファイル名に章の名前が付き(例: サンプル-図書館レポート_03_第1章 利用状況.pdf)、章の一部だけを含むときはページ範囲が付きます(例: _03_p3-4.pdf)。
結果に残るものと外れるもの
このツールはページを描き直さず、元のページの内容オブジェクトを新しいPDFにコピーします。そのため、残るものと外れるものは次のように決まります。
- 残るもの: ページの文字・画像・図形、ページサイズと回転、Webアドレスへのリンク、蛍光ペンやメモなどの注釈です。文字は文字のままなので、検索やコピーができます。
- 外れるもの: 目次リンクのように文書内の別のページへ移るリンクと、別のページのメモに付けた返信、しおり、印刷ページ番号の設定、文書のプロパティ(タイトル・作成者)、読み上げ用のタグ構造、ページを開いたときに実行される動作と記事フローの情報です。別のページを指す項目を残すと、外したページまで結果のファイルに付いてきてしまうことがあるため、コピーする前に取り除きます。
- 開かないPDF: パスワード付きのPDFと、入力欄(フォーム)や電子署名欄のあるPDFです。分割すると入力内容が消えるおそれがあるためです。入力が終わった文書なら、PDFビューアーで印刷を選んで「PDFとして保存」を使い、入力内容をページの内容にした複製を作ってから分割してください。
分割後のファイルサイズ
ページをコピーするときは、そのページが使うフォントや画像も一緒にコピーされます。複数のページが同じフォントを共有している文書では、分割したファイルごとにそのフォントが入るため、ファイルの合計が元のPDFより大きくなります。サンプルPDF(242 KB)は、12ページが漢字を含む日本語フォントを1つ共有しています。しおりごとに6個に分けると合計が1.2 MB、1ページずつ12個に分けると2.3 MBになり、もっとも小さい1ページだけのファイルでも188 KBあります。
写真のように1つのページだけで使う素材は、そのページが入ったファイルにだけ入ります。保存後はファイルチップごとにサイズが表示され、ステータス行には合計と元のサイズが並んで表示されます。メールの上限のために分割するなら、このサイズを確認し、1つのファイルがまだ大きければPDF圧縮で写真を小さくしてください。
よくある間違い
- 印刷番号を範囲に書く: ページの下に印刷された数字ではなく、ページボードの太字の画面上の番号を書く必要があります。
- カンマとセミコロンを取り違える: 1-2, 5-6は4ページのファイル1個で、1-2; 5-6は2ページのファイル2個です。
- Nページずつで外したページを数える: 外したページは数えないので、ページを外したあとは、含めたページを基準にNページずつ分かれます。
- 同じページを複数のファイルに入れようとする: このツールは1ページを1つのファイルにしか入れません。すべてのファイルに表紙が必要なら、表紙を含めた範囲で1回ずつ別々に保存してください。
- ZIPを展開せずにファイルを探す: 複数のファイルは1つのZIPで保存されます。スマートフォンでZIPを扱いにくいなら、ファイルチップを1つずつタップしてPDFとして受け取ってください。
- 保存したあとで分け方を変える: すでに受け取ったファイルは変わりません。変更したあとは、もう一度保存してください。
制限と注意
- PDFは一度に1個、100 MB・1,000ページまで開けます。一度に作るファイルの合計は200 MBまでです。
- ページを描き直さないので、容量の圧縮、文字認識(OCR)、1ページを左右に切ること、ページ順の入れ替えは行いません。
- 電子署名のあるPDFは分割すると署名の検証が合わなくなるため、このツールでは開きません。署名済みの原本は別に保管してください。
- プレビューを描画できないPDFもあります。その場合もページ番号で選べば分割はできます。
- 大きな文書を多くのファイルに分けると、ブラウザのメモリを多く使います。スマートフォンで止まるときは、ファイル数を減らすか、パソコンで分割してください。このツールはChromeで試験しており、他のブラウザの処理速度とメモリ使用量は測っていません。
基準日 規格・ヘルプの出典とサンプルの数値は2026-10-21に確認しました。
出典
- 01ISO 32000-1:2008 Document management — Portable document format (Adobe公開コピー)12.3.2 デスティネーション、12.3.3 文書アウトライン(しおり)、12.4.2 ページラベル(ページの順序番号と印刷番号は異なることがある)、表164 注釈のP項目、12.5.6.5 リンク注釈
- 02pdf-lib API — PDFDocument.copyPages別の文書のページをコピーして新しい文書に貼り付ける関数。このツールは1.17.1でファイルを作成(MITライセンス)
- 03pdf.js 3.11.174 — src/display/api.jsgetOutline(しおり)・getDestination・getPageIndex(しおりが指すページ)・getPageLabels(印刷ページ番号)。サムネイルもこのエンジンで描画(Apache-2.0ライセンス)
- 04PKWARE — .ZIP File Format Specification (APPNOTE.TXT)圧縮方式0 = 圧縮せず格納、汎用ビット11 = ファイル名をUTF-8で記録(日本語のファイル名)
- 05Gmail ヘルプ — メールにファイルを添付する個人のGmailアカウントの添付ファイル上限は25MBで、超えるとGoogle ドライブのリンクとして追加
よくある質問
PDFファイルはサーバーにアップロードされますか?
いいえ。選んだPDFは、いま使っているブラウザの中で読み込んで分割します。ページを開くのに必要なツールのファイルだけを取得し、PDFの内容はどこにも送信しません。別のPDFを選ぶかページを閉じると、作業内容も消えます。
必要なページだけを選んで1つのファイルにするには?
[分割しない]を押してから、ページボードで不要なページをタップして外し、[PDFを保存]を押してください。ページ番号が分かっているなら、[範囲で入力]に 2, 4-6 のようにカンマで入力しても構いません。すると2・4・5・6ページだけを含むPDFが1個できます。
すべてのページを1枚ずつ別々に保存できますか?
はい。[1ページずつ]を押すと、含めたページが1ページずつに分かれます。12ページの文書ならPDF 12個が1つのZIPで保存され、ファイルチップをタップすれば欲しいページだけをPDFで受け取れます。
章ごとに分けるには?
しおりのあるPDFでは[しおりごと]を押すと、最上位のしおりが始まるページの前で一度に分かれ、章をまるごと含むファイルには章の名前が付きます。しおりがなければ、章が変わるページの間のはさみをタップするか、範囲欄に 1-4; 5-9 のようにセミコロンで入力してください。
範囲指定のカンマとセミコロンはどう違いますか?
カンマは同じファイルにページを加え、セミコロンは新しいファイルを始めます。1-2, 5-6 は1・2・5・6ページを含む1つのファイル、1-2; 5-6 は2ページのファイル2個です。9- は9ページから最後のページまでを表します。
分割したファイルの合計が元のPDFより大きいのはなぜですか?
複数のページで共有していたフォントが、分割したファイルごとに別々に入るためです。このツールのサンプルPDFは242 KBですが、しおりごとに6個に分けると合計が1.2 MBになります。1つのファイルがまだ大きければ、PDF圧縮で写真を小さくしてください。
分割したPDFにリンクやしおりは残りますか?
Webアドレスへのリンクと、蛍光ペンやメモなどの注釈は残ります。目次リンクのように文書内の別のページへ移るリンク、しおり、印刷ページ番号の設定は外れます。外したページを指す項目が残ると、そのページまで結果のファイルに付いてきてしまうことがあるためです。
パスワード付きや入力欄のあるPDFも分割できますか?
いいえ。パスワード付きのPDFと、入力欄(フォーム)や電子署名欄のあるPDFは開きません。パスワードは解除したコピーを、フォームは印刷メニューの「PDFとして保存」で入力内容をページの内容にした複製を作ってから分割してください。