pHは水素イオン濃度の常用対数にマイナスをつけた値です
pHは、溶液1 Lに含まれる水素イオンのモル数 [H⁺] の常用対数をとり、符号を逆にした値です。[H⁺] が 1.0×10⁻³ M ならpH 3.00、1.0×10⁻⁷ M ならpH 7.00になります。対数なので、pHが1下がるごとに水素イオンは10倍に増えます。pH 3とpH 6は3の差ですが、水素イオン濃度では1,000倍も違います。
ところが、問題や実験では [H⁺] そのものではなく、「0.1 M の酢酸」のように、溶かした酸の濃度が与えられることがほとんどです。上の計算機は、その濃度からpHを直接求めます。0.1 M の酢酸は分子の1.32%だけがイオンに分かれてpH 2.88、同じ濃度の塩酸はすべてが分かれてpH 1.00です。水が自ら出すイオンも含めて計算するので、ごく薄い溶液やリン酸のような多価の酸でも、教科書の近似式より正確な値が得られます。
pHの計算が役に立つ場面
pHメーターや試験紙は、すでにできあがった溶液を測るものです。計算は、その前の見積もりや、測定値が妥当かどうかの確認に使います。
- 化学の問題を解いて答えを確かめるとき: 強酸・弱酸の濃度からpHを求める問題で、√(Ka·C) のような近似式がいつ成り立ち、いつ外れるのか、差がどれだけあるのかを合わせて示します。
- 実験の前に溶液の見当をつけるとき: 作ろうとしている酸・塩基の溶液がおよそどのpHになるか、薄めるとどう変わるかを、濃度を変えながら事前に確かめられます。0.1 M の水酸化ナトリウムはpH 13.00で、10倍ずつ薄めると12.00、11.00と下がります。
- ラベルの「弱酸性」「弱アルカリ性」の意味を知りたいとき: 洗剤の表示に使われる液性の区分を、色見本の上に合わせて示します。
- pHの数字の差を実感したいとき: 米国海洋大気庁(NOAA)は、産業革命以降に海洋表層のpHが0.1下がり、これは酸性度が約30%増えたことにあたると説明しています。対数目盛なので、小数第1位の小さな差でも、水素イオン濃度では数十%もの違いになります。
使い方
- 計算方法を選ぶ: 酸や塩基を溶かした濃度が分かっているときは「溶液の濃度から求める」、pH・pOH・[H⁺]・[OH⁻] のどれかが分かっているときは「pHとイオン濃度を換算する」を選びます。
- 物質と濃度を入力する: 一覧から酸・塩基を選び、濃度を mol/L(M)で入力します。0.1、1e-3、2.5×10^-4、2.5×10⁻⁴ のどの書き方でも読み取れます。選んだ物質の化学式とpKa(またはpKb)が横に表示されます。
- 一覧にない酸・塩基: 「自分で入力」を選び、強酸・弱酸・強塩基・弱塩基のどれかと解離定数を入力します。pKaで入れるかKaで入れるかは、入力欄の右側で切り替えられます。塩(例: 酢酸ナトリウム)は、共役塩基のKb = 1.0×10⁻¹⁴ ÷ Ka を弱塩基として入力します。
- 値を換算する: 4つの欄のうち、分かっている欄を1つだけ入力すると、残りの3つが埋まります。枠が太い欄が、いま基準にしている値です。
- 色見本の帯: 帯をドラッグするか ←・→ キーでpHを変えて確かめられます。レモン果汁や海水などの物質名を押すと、そのpHに切り替わります。
- 結果を持ち出す: 「結果をコピー」はpH・pOH・イオン濃度と説明を文章で、「リンクをコピー」は現在の入力を含むアドレスをコピーします。
計算の方法
pH・pOH・[H⁺]・[OH⁻]
25°Cの水では [H⁺] × [OH⁻] = Kw = 1.0×10⁻¹⁴ なので、pH + pOH = 14 です。どれか1つが分かれば、残りは [H⁺] = 10−pH、pOH = 14 − pH、[OH⁻] = 10−pOH でそのまま求まります。この方式での [H⁺] は、溶かした酸の濃度ではなく、実際に溶液中にある水素イオンの濃度です。
強酸・強塩基
塩酸・硝酸・水酸化ナトリウムのように、水の中ですべてがイオンに分かれる酸・塩基では、[H⁺] ≈ C(塩基は [OH⁻] ≈ C)と近似します。水酸化カルシウムのように1単位がOH⁻を2個出す場合は2Cです。濃度が 10⁻⁶ M を下回るほど薄くなると、水が出す 1.0×10⁻⁷ M を無視できなくなるため、[H⁺] = (C + √(C² + 4Kw)) ÷ 2 で解く必要があります。
弱酸・弱塩基
弱酸HAは一部だけが分かれます。分かれた量を x とすると Ka = x² ÷ (C − x) で、x が C よりずっと小さいとみなせば x ≈ √(Ka·C) になります。この近似は、電離度が5%より小さいときによく合います。0.1 M の酢酸(電離度1.32%)は、近似でも正確な値でもpH 2.88ですが、0.001 M の酢酸は12.4%が分かれるため、近似の3.88と正確な値の3.91にずれが出ます。
この計算機が解いている式
上の式を使い分けるのではなく、電荷のつり合い1本で解いています。酸なら [H⁺] = [OH⁻] + [A⁻] + 2[A²⁻] + …、塩基なら [OH⁻] = [H⁺] + [BH⁺] + … です。各イオンの濃度は解離定数と [H⁺] で決まるので、[H⁺] を動かしながら両辺が等しくなる値を探します(対数目盛の二分法)。このため、強酸・弱酸・多価の酸・ごく薄い溶液を同じ方法で計算できます。
式 pH = −log[H⁺] · pOH = 14 − pH · 弱酸の近似 [H⁺] ≈ √(Ka·C) · 厳密解: [H⁺] = Kw ÷ [H⁺] + C·n̄([H⁺])、n̄ = 分子1個が出すH⁺の平均個数 · 25°C、Kw = 1.0×10⁻¹⁴、活量 = 濃度とみなす
濃度別のpH表
同じ濃度でも、強酸か弱酸か、出せるイオンの数がいくつかによって、pHは大きく変わります。表の値は、上の計算機と同じ方法で計算したものです。10⁻⁸ M の列を見ると、酸を入れてもpHは7を下回ったままで、塩基を入れても7を上回ったままです。
| 物質 | 1 M | 0.1 M | 10⁻² M | 10⁻³ M | 10⁻⁶ M | 10⁻⁸ M |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 塩酸 HCl | 0.00 | 1.00 | 2.00 | 3.00 | 6.00 | 6.98 |
| 硫酸 H₂SO₄ | 0.00 | 0.96 | 1.85 | 2.73 | 5.70 | 6.96 |
| 酢酸 CH₃COOH | 2.38 | 2.88 | 3.39 | 3.91 | 6.02 | 6.98 |
| リン酸 H₃PO₄ | 1.10 | 1.64 | 2.26 | 3.05 | 5.97 | 6.97 |
| アンモニア NH₃ | 11.62 | 11.12 | 10.62 | 10.10 | 7.98 | 7.02 |
| 水酸化ナトリウム NaOH | 14.00 | 13.00 | 12.00 | 11.00 | 8.00 | 7.02 |
硫酸 0.1 M は、教科書のようにH⁺を2個とも数えるとpH 0.70ですが、2段階目のpKa₂が1.99なので、実際の計算では0.96になります。リン酸も、1段階目だけで数えた近似(0.1 M で1.58)と正確な値(1.64)が異なります。リン酸の1段階目は23%が分かれるため、C − x ≈ C という仮定が成り立たないからです。
実際の測定値との比較
米国国立衛生研究所のデータベースPubChemには、いくつかの物質について、濃度別の水溶液のpHが載っています。計算値は、測定値を丸めた桁ですべて一致しています。
| 物質 | 濃度 | PubChemの測定pH | この計算機 |
|---|---|---|---|
| 酢酸 CH₃COOH | 1.0 M | 2.4 | 2.38 |
| 酢酸 CH₃COOH | 0.1 M | 2.9 | 2.88 |
| 酢酸 CH₃COOH | 0.01 M | 3.4 | 3.39 |
| アンモニア NH₃ | 1.0 M | 11.6 | 11.62 |
| アンモニア NH₃ | 0.1 M | 11.1 | 11.12 |
| アンモニア NH₃ | 0.01 M | 10.6 | 10.62 |
| 水酸化ナトリウム NaOH | 0.05%(約 0.0125 M) | ≈12 | 12.10 |
| 水酸化ナトリウム NaOH | 0.5%(約 0.125 M) | ≈13 | 13.10 |
国際純正・応用化学連合(IUPAC)は、pHを濃度ではなく水素イオンの活量で定義しています。濃い溶液ほどイオン同士が引き合い、実際に反応に関わる濃度(活量)が入れた濃度より小さくなるため、計算値と測定値の差が広がることがあります。
身近な物質のpHと液性の区分
色見本の帯に表示している物質のpHと、その根拠です。食品のpHは品種や加工方法によって変わるため、代表的な値として見てください。
| 物質 | 条件 | pH | [H⁺] (M) | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| レモン果汁 | 果汁 | 2.2 | 6.31×10⁻³ | USDA ARS |
| 赤ワイン | 赤ワイン | 3.63 | 2.34×10⁻⁴ | USDA ARS |
| オレンジジュース | ジュース | 4.2 | 6.31×10⁻⁵ | USDA ARS |
| 雨水 | 通常の雨水 | ≈5.6 | 2.51×10⁻⁶ | USGS |
| 牛乳 | 全粉乳を水に溶かしたもの | 6.5 | 3.16×10⁻⁷ | USDA ARS |
| 純水 | 25°C | 7.00 | 1.00×10⁻⁷ | Kw |
| 血液 | 正常範囲 | 7.35~7.45 | 3.55×10⁻⁸~4.47×10⁻⁸ | MSD Manual |
| 海水 | 海洋の平均 | ≈8.1 | 7.94×10⁻⁹ | NOAA |
| 重曹水 | 炭酸水素ナトリウム 0.1 M | 8.3 | 5.01×10⁻⁹ | PubChem |
| アンモニア水 | 0.1 N(0.1 M) | 11.1 | 7.94×10⁻¹² | PubChem |
| 石灰水 | 水酸化カルシウムの飽和溶液(25°C) | 12.4 | 3.98×10⁻¹³ | PubChem |
| 苛性ソーダ液 | 水酸化ナトリウム 0.5% | ≈13 | 1.00×10⁻¹³ | PubChem |
洗剤のラベルにある「弱酸性」「弱アルカリ性」といった表示は、消費者庁の「雑貨工業品品質表示規程」がpHの境界を定めています。25°Cで、原液(粉末は所定の濃度に溶かした液)を測ります。この計算機の液性のチップも、この境界に従っています。
| 液性 | pHの範囲 | 身近な例 |
|---|---|---|
| 酸性 | pH 3.0 未満 | レモン果汁 2.2 |
| 弱酸性 | pH 3.0 以上 6.0 未満 | 赤ワイン 3.6、オレンジジュース 4.2、雨水 5.6 |
| 中性 | pH 6.0 以上 8.0 以下 | 牛乳 6.5、純水 7.0、血液 7.4 |
| 弱アルカリ性 | pH 8.0 超 11.0 以下 | 海水 8.1、重曹水 8.3 |
| アルカリ性 | pH 11.0 超 | アンモニア水 11.1、石灰水 12.4、苛性ソーダ液 13.0 |
間違えやすいところ
- 10⁻⁸ M の塩酸をpH 8と計算する: −log(10⁻⁸) = 8 をそのまま使うと、酸が塩基性になってしまいます。水が出すH⁺まで足すと、pHは6.98です。
- 強酸を「強い酸性」と取り違える: 強酸とは、すべてがイオンに分かれるという意味にすぎません。1.0×10⁻⁴ M の塩酸はpH 4.00で弱酸性の区分に入り、1 M の酢酸(pH 2.38)より酸性は弱くなります。
- pHの差を倍数で読む: pH 3はpH 6の「2倍」酸性なのではなく、水素イオンが1,000倍多いのです。
- 酸の濃度を [H⁺] の欄に入れる: 「pHとイオン濃度を換算する」の [H⁺] は、実際の水素イオン濃度です。弱酸の濃度を入れるとpHが低く出すぎるので、「溶液の濃度から求める」に入力してください。
- mMをMとして入力する: 5 mM は 0.005 M(5e-3)です。単位が1,000倍違うと、強酸のpHは3もずれます。
温度が変わると中性のpHも変わります
pH + pOH = 14 が成り立つのは25°Cのときだけです。水のイオン積は温度が上がると大きくなり、純水の中性のpH(pKwの半分)が下がります。100°CでpH 6.1の水は、酸性ではなく中性です。
| 温度 | pKw | 中性のpH |
|---|---|---|
| 0°C | 14.95 | ≈7.5 |
| 25°C | 13.99 | ≈7.0 |
| 50°C | 13.26 | ≈6.6 |
| 100°C | 12.25 | ≈6.1 |
この計算機は、多くの教科書と同じ25°C、pKw = 14.00(Kw = 1.0×10⁻¹⁴)で計算します。同じ表での25°CのpKwは13.99で、小数第2位で0.01の差があります。
できないこと・注意点
- 25°Cが前提: Kwも解離定数も25°Cの値です。ほかの温度では、中性のpHも弱酸の電離度も変わります。
- 理想溶液ではない場合: 濃度を活量とみなして計算します。1 Mを超える濃い溶液や、塩を多く含む溶液では、実際のpHとの差が大きくなることがあります。
- 1種類の物質だけ: 酸と塩基を混ぜた中和、緩衝液、2種類以上を混ぜた溶液は計算しません。
- 溶ける量: 水酸化カルシウムのように溶けにくい物質も、入力した濃度のとおりに全量が溶けたものとして扱います。
- 炭酸: 水に溶けた二酸化炭素をすべて炭酸とみなして計算します。炭酸飲料のように二酸化炭素が抜けていく溶液のpHは、時間とともに変わります。
- 測定の代わりにはならない: 実際の溶液のpHが必要なときは、校正したpHメーターで測ってください。
出典
- 01LibreTexts: E1 Acid Dissociation Constants at 25°CCRC Handbook of Chemistry and Physics 第84版の値。酢酸 pKa 4.756、ギ酸 3.75、フッ化水素酸 3.20、安息香酸 4.204、次亜塩素酸 7.40、シアン化水素酸 9.21、炭酸 6.35・10.33、リン酸 2.16・7.21・12.32、クエン酸 3.13・4.76・6.40、硫酸の2段階目 1.99
- 02LibreTexts: E2 Base Dissociation Constants at 25°CCRC Handbook 第84版の値。アンモニア pKb 4.75、メチルアミン 3.34、ピリジン 8.77
- 03IAPWS R11-24: Revised Release on the Ionization Constant of H₂O(2024)表3、0.1 MPaでのpKw 0°C 14.95 · 25°C 13.99 · 50°C 13.26 · 100°C 12.25
- 04PubChem: Acetic Acid(CID 176)水溶液のpH 1.0 M 2.4 · 0.1 M 2.9 · 0.01 M 3.4
- 05PubChem: Ammonia(CID 222)水溶液のpH 1.0 N 11.6 · 0.1 N 11.1 · 0.01 N 10.6
- 06PubChem: Sodium Bicarbonate(CID 516892)25°Cで調製直後の 0.1 M 水溶液のpH 8.3
- 07PubChem: Sodium Hydroxide(CID 14798)0.05%(質量)水溶液のpH 約12 · 0.5% 約13 · 5% 約14
- 08PubChem: Calcium Hydroxide(CID 6093208)25°C飽和水溶液のpH 12.4
- 09米国農務省農業研究局(USDA ARS): pH of Selected Foodsレモン果汁 2.2 · オレンジジュース 4.2 · 赤ワイン 3.63 · 全粉乳を溶かした牛乳 6.5
- 10米国地質調査所(USGS): pH and Water通常の雨水のpH 約5.6(大気中の二酸化炭素による)、pHが1違うと10倍の差
- 11米国海洋大気庁(NOAA): Ocean acidification海洋の平均pH 約8.1、産業革命以降の表層pH 0.1低下 = 酸性度 約30%増
- 12MSDマニュアル: Overview of Acid-Base Balance血液の正常なpH 約7.35〜7.45
- 13消費者庁: 雑貨工業品品質表示規程(合成洗剤・洗浄剤)液性 pH 3.0未満 酸性 · 3.0以上6.0未満 弱酸性 · 6.0以上8.0以下 中性 · 8.0超11.0以下 弱アルカリ性 · 11.0超 アルカリ性、25°Cで測定
- 14IUPAC Gold Book: pHpH = −lg a(H⁺)、水素イオンの活量による定義(Measurement of pH, IUPAC Recommendations 2002, Pure Appl. Chem. 74, 2169)
よくある質問
pHはどのように計算しますか?
pHは、水素イオン濃度 [H⁺](mol/L)の常用対数をとって符号を逆にした値で、pH = −log[H⁺] です。[H⁺] が 1.0×10⁻³ M ならpH 3.00、10倍に薄まって 1.0×10⁻⁴ M になればpH 4.00です。25°Cでは、pOH = 14 − pH、[OH⁻] = 1.0×10⁻¹⁴ ÷ [H⁺] で残りの値を求めます。
0.1 M の酢酸のpHはいくつですか?
酢酸のpKa 4.756(Ka 1.75×10⁻⁵、CRC Handbook 第84版)で解くとpH 2.88です。分子の1.32%しかイオンに分かれないため、同じ濃度の塩酸(pH 1.00)より [H⁺] は76倍少なくなります。米国国立衛生研究所のPubChemでも、酢酸の 0.1 M 水溶液はpH 2.9と記載されています。
10⁻⁸ M の塩酸のpHが8にならないのはなぜですか?
水自身も、H⁺とOH⁻を 1.0×10⁻⁷ M ずつ出しているためです。塩酸が加えるH⁺(1.0×10⁻⁸ M)は水が出す量より少ないので、水の電離まで含めて解くと [H⁺] = 1.05×10⁻⁷ M、pH 6.98になります。酸を入れたのに塩基性(pH 8)になることはありません。
硫酸 0.1 M のpHは0.70ですか?
教科書のように硫酸がH⁺を2個とも出すと考えると、[H⁺] = 0.2 M、pH 0.70です。実際には2段階目のKa₂が 1.0×10⁻²(pKa₂ 1.99)なので、HSO₄⁻ のうち8.61%しか分かれません。この計算機で解くと [H⁺] = 0.109 M、pH 0.96です。試験では、問題で指定された仮定に従ってください。
pHとpOHを足すと、いつも14ですか?
25°Cのときだけです。水のイオン積pKwは温度によって変わり、国際水・蒸気性質協会(IAPWS)の表では、0°Cで14.95、25°Cで13.99、50°Cで13.26、100°Cで12.25です。このため純水の中性のpHも、0°Cでは約7.5、100°Cでは約6.1になります。この計算機は、教科書と同じく25°C、pKw = 14.00で計算します。
pHは0より小さく、または14より大きくなりますか?
はい。濃度が1 Mを超える強酸は、計算上pHが0より小さくなり、1 Mを超える強塩基は14より大きくなります。ただし、そこまで濃い溶液ではイオン同士が影響し合い、実際のpHが濃度から計算した値と大きく異なることがあります。このため、この計算機は濃度を10 Mまでしか受け付けず、1 Mを超えると注意書きを表示します。
強酸なら、いつも強い酸性ですか?
いいえ。強酸・弱酸は水の中でイオンに分かれる程度を表す言葉で、酸性の強さはその溶液のpHで決まります。1.0×10⁻⁴ M の塩酸は、すべてがイオンに分かれる強酸ですが、pH 4.00で弱酸性の区分に入ります。1 M の酢酸は弱酸ですが、pH 2.38で酸性の区分に入ります。
弱酸性・中性・弱アルカリ性は、pHがいくつですか?
消費者庁の雑貨工業品品質表示規程は、洗剤の液性を、pH 3.0未満を酸性、3.0以上6.0未満を弱酸性、6.0以上8.0以下を中性、8.0超11.0以下を弱アルカリ性、11.0超をアルカリ性と区分しています(25°Cで測定)。この計算機の液性の区分も、この境界を使っています。化学でいう中性は、25°CでpH 7.00のただ1点です。