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野球 防御率計算機(ERA)

防御率(ERA)は、投手が9イニングを投げるごとに許した自責点です。自責点 × 9 ÷ 投球回で計算し、成績表の5.1・5.2は5⅓・5⅔イニングを表します。2026年の山本由伸(ドジャース)は28試合185イニングで自責点52、52 × 9 ÷ 185 = 2.53で、MLBの規定投球回の投手46人の中で5位でした。同じ年のMLB平均は4.17です。

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比較するリーグ

防御率

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記録表:1行に1試合、1行だけなら合計

#投球回自責点防御率行を削除
合計
イニング幅の棒グラフ:幅はイニング、高さはその試合の防御率

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6イニング2自責点なら防御率3.00、7イニング1自責点なら1.29です

防御率(ERA)は、投手が9イニングを投げるごとに何点の自責点を許したかを表す記録です。公認野球規則9.21(e)は「投手の防御率を出すには、その投手の自責点の合計に9を掛け、それを投球回数(端数を含む)で割る」と定めています。つまり自責点 × 9 ÷ 投球回です。6イニングで2点を許したなら2 × 9 ÷ 6 = 3.00、7イニングで自責点1なら1 × 9 ÷ 7 = 1.29になります。

山本由伸(ドジャース)の2026年の防御率は2.53です。レギュラーシーズン28試合で185イニングを投げ、自責点は52でした。52 × 9 ÷ 185 = 2.53で、同じ年のMLB平均4.17より1.64低く、規定投球回に達したMLBの投手46人の中で5位でした。28試合のうち22試合(79%)がクオリティ・スタート(6イニング以上・自責点3以下)です。上の計算ツールの最初の画面は、この28試合を1行ずつ入れた記録表です。

防御率を見る理由と使う場面

MLB公式用語集によると、19世紀半ばから後半に防御率を考え出したのは、統計家で記者のヘンリー・チャドウィックです。勝敗の記録だけでは良い投手を見分けるのに足りない、というのがその考えでした。20世紀に救援投手が増えると、先発投手が好投しても救援陣がリードを守れなければ勝ちがつかないため、勝敗はますます当てにならなくなり、防御率が広く使われるようになりました。用語集は今も、防御率を投手を評価するうえで最も広く受け入れられている指標としています。次のようなときに計算してみてください。

  • 草野球や学生野球で、試合ごとにつけた記録からシーズンの防御率を出したいとき
  • シーズン途中に、目標の防御率まであと何イニングを無失点で投げればよいかを知りたいとき
  • 好きな投手の成績が、今年のリーグ平均や規定投球回の投手と比べてどの位置にあるかを見たいとき
  • 7イニング制などの試合で、その試合の長さを基準に防御率を読み直したいとき

使い方

  1. 記録表に1行ずつ試合を入れます。投球回は成績表のとおり6.2のように入れればよく(6⅔や6 2/3でも入ります)、自責点の欄を空けると0として数えます。シーズン合計しかわからないときは、1行目だけ入れれば十分です。
  2. 最後の欄でEnterを押すと次の行へ移ります。空いた行が足りなければ「試合を追加」を押します。行は80行まで入れられます。
  3. 比較するリーグ(KBO・MLB・NPB)を選ぶと、そのリーグの2026年平均、リーグ比の指数、規定投球回の投手の中での順位が結果の帯に表示されます。
  4. 7イニング制の試合なら、「基準イニング」を7イニングに変えます。リーグとの比較は9イニング基準のときだけ表示されます。
  5. 図の下の目標防御率の欄に値を入れると、その値まで無失点であと何イニング必要か、すでに目標を下回っている場合は自責点をあと何点まで許せるかが表示されます。
  6. 「成績を読み込む」から、2026年の規定投球回到達投手のシーズン合計や、試合ごとの例3人(山本由伸・Misiorowski・Gwak Been)を呼び出せます。

計算方法

公認野球規則9.21(e)とMLBの2026年版Official Baseball Rules 9.21(e)は同じ式を使います。どちらも、イニングの端数まで含めた投球回で割ると定めています。KBOの野球規則も【付記】で、⅓・⅔といったイニングの端数まで含めた投球回を基準にするとしています。

  • 防御率 = 自責点 × 9 ÷ 投球回
  • 投球回 = 取ったアウトの数 ÷ 3(48⅔イニング = アウト146個、5.2イニング = 5⅔イニング = アウト17個)
  • 複数の試合は、イニング(アウト数)と自責点をそれぞれ足してから一度だけ割ります。試合ごとの防御率を平均すると間違います。
  • 基準イニングを変えると、9の代わりにその数を掛けます(7イニング基準 = 自責点 × 7 ÷ 投球回)。
  • 表示する値は小数第2位までです。公認野球規則9.21の【注】も「防御率は小数点以下3位まで求めて四捨五入する」と定めています。
防御率の計算例
成績式防御率
6イニング・自責点22 × 9 ÷ 63.00
6イニング・自責点3(クオリティ・スタートの境目:6イニング以上・自責点3以下)3 × 9 ÷ 64.50
7イニング・自責点11 × 9 ÷ 71.29
9⅓イニング・自責点3(公認野球規則9.21(e)【原注】の例)3 × 9 ÷ 9⅓2.89
5.2イニング・自責点22 × 9 ÷ 5⅔3.18
山本由伸(ドジャース)2026年レギュラーシーズン 185イニング・自責点5252 × 9 ÷ 1852.53
平良海馬(西武)2026年レギュラーシーズン 146イニング・自責点2222 × 9 ÷ 1461.36
Jacob Misiorowski(MIL)2026年レギュラーシーズン 174⅔イニング・自責点3535 × 9 ÷ 174⅔1.80

投球回の5.1・5.2を小数として割ると間違えます

成績表の5.1・5.2は小数ではなく、「5イニングとアウト1個・2個」を縮めた書き方です。MLB公式用語集は、1イニングにはアウトが3つあるのでアウト1つが⅓イニングにあたると説明しています。牽制死や盗塁死で取ったアウトも含まれ、併殺は⅔イニングです。反対に、打者が失策で出塁した場合はアウトを取っていないので、投球回は増えません。

自責点2のときの投球回の書き方別の防御率
成績表の書き方実際のイニングアウト正しい防御率小数として割った値
5.05イニング153.603.60
5.15⅓イニング163.383.53
5.25⅔イニング173.183.46

「29 2/3」のように分数で書かれた値を貼り付けても、この計算ツールは29⅔イニングとして読みます。最後の桁が3以上(5.3など)なら野球の記録としてありえないので、エラーとして知らせます。

自責点と失点は違います

防御率に入れるのは、失点全体ではなく自責点です。MLBの2026年版Official Baseball Rules 9.16は、自責点を「投手が責任を負う失点」と定義しています。公式記録員は失策とパスボールがなかったものとしてイニングを組み立て直し、それでも入ったはずの点だけを自責点として数えます。走者がどの塁まで進めたかに迷うときは、投手に有利に判断します。

  • 自責点になるもの:安打・犠牲バント・犠牲フライ・盗塁・四球(故意四球を含む)・死球・ボーク・暴投で入った点。規則は暴投を「もっぱら投手の責任」としています。
  • 自責点にならないもの:失策・打撃妨害・走塁妨害で一塁に出た走者の得点、失策がなければアウトになっていた走者の得点、失策やパスボールの助けで入った点。
  • 投手が交代したとき:投手が走者を残して降板した場合、その後に入った点のうち、残した走者の数までは前の投手の失点になります(9.16(g))。規則の注釈は、個々の走者ではなく残した走者の数で責任を数えると説明しています。

2026年のリーグ平均と規定投球回の投手

防御率はリーグによって水準が違うため、同じ数字でも読み方が変わります。下の表は、各リーグの公式記録にあるレギュラーシーズンの投手合計(自責点 × 27 ÷ アウト数)と、規定投球回に達した投手の一覧から計算しました。計算ツールの「リーグ比の指数」は、リーグ平均を100とした値(リーグ平均 ÷ この成績 × 100)です。MLB公式用語集のERA+とは違い、球場補正はしていません。

リーグ別の防御率(レギュラーシーズン)
リーグ2026年平均2025年平均規定投球回規定投球回の投手その中央値2026年1位3.00なら
KBO4.664.3114418人4.18Gwak Been(Doosan)2.242位相当
MLB4.174.1516246人3.73Jacob Misiorowski(MIL)1.8012位タイ
NPB3.313.0114322人2.62平良海馬(西武)1.3618位相当

3リーグとも2025年より平均が上がりました。上がり幅が大きかったのはKBO(4.31 → 4.66)とNPB(3.01 → 3.31)で、MLBは4.15 → 4.17でした。NPBでは規定投球回の投手22人のうち17人が3.00未満なので、3.00でも下のほうです。一方、KBOでは同じ3.00がGwak Beenに次ぐ位置になります。規定投球回の投手はリーグ平均より防御率が低いことが多いため(KBOは18人中16人、MLBは46人中36人、NPBは22人中20人)、順位はリーグ平均と合わせて見てください。

イニングが増えるほど、自責点1点の重みは小さくなります

防御率は自責点をイニングで割るので、投げたイニングが少ないうちは1点で大きく動きます。山本由伸は開幕から2試合続けて6イニング・自責点2で、3.00から始まりました。4試合目のあとには2.10まで下がりましたが、8試合目に6⅓イニングで自責点5を許して3.60まで上がり、最終戦のあとは2.53で終えています。計算ツールの図にある「試合ごとの累積防御率」の線がこの動きです。「平らにならす」で棒を広げると、その高さはシーズンの防御率と同じになります。棒の面積(イニング × その試合の防御率)が自責点 × 9だからです。

投げたイニング別に、自責点1点が押し上げる防御率(9 ÷ イニング)
投球回693060100144180
自責点1点+1.50+1.00+0.30+0.15+0.09+0.06+0.05

目標の防御率まで必要な無失点イニング

今の成績に無失点のイニングを足すと、自責点はそのままで分母だけが大きくなります。そのため目標に必要な投球回は「自責点 × 9 ÷ 目標」で、そこから今までのイニングを引くと、あと何イニングを無失点で投げればよいかがわかります。計算ツールは、表示される値(小数第2位)が目標以下になる最も少ないアウト数を正確に探します。

  • 山本由伸 2.53 → 2.00:無失点48⅔イニング(アウト146個)
  • Jacob Misiorowski(MIL)2026年レギュラーシーズン 174⅔イニング・自責点35の1.80 → 1.50:無失点34⅔イニング(アウト104個)
  • すでに目標を下回っているときは反対に、イニングがこのままなら自責点を何点まで許しても目標を超えないかを表示します。山本由伸は目標3.00まで、自責点9点の余裕がありました。

よくある間違い

  • 失点を入れる:自責点でない失点が混ざると、防御率が実際より高く出ます。成績表の自責点(ER)の欄を使います。
  • 試合ごとの防御率を平均する:1イニングで9.00と8イニングで0.00を平均しても4.50にはならず、正しくは1 × 9 ÷ 9 = 1.00です。イニングと自責点をそれぞれ足してから割ります。
  • アウトを取らずに自責点だけがある:割るイニングが0なので数値になりません。この計算ツールは無限大(∞)と表示します。
  • 7イニング基準の値を9イニングのリーグ平均と比べる:基準イニングが違うと、同じ成績でも数字が小さくなります(山本由伸は9イニング基準で2.53、7イニング基準で1.97)。
  • 規定投球回に届かない成績を1位と比べる:順位はあくまで参考です。イニングが少ないと1点の重みが大きく、数字が大きく揺れます。

限界

  • MLB公式用語集が指摘するように、防御率は守備のミスを除きますが、好守備は反映できません。球場やリーグの環境(指名打者の有無など)の影響も受けます。投手本人の力だけを見たいときは、FIPも合わせて見てください。
  • 救援投手は短いイニングしか投げず、残した走者の得点が次の投手しだいで変わるため、先発投手と同じ目盛りでは比べにくい記録です。
  • リーグ比の指数は球場補正をしていない値なので、記録サイトのERA+とは違うことがあります。
  • リーグ平均と規定投球回の投手一覧は2026年レギュラーシーズン終了後の公式記録で、ポストシーズンの成績は含みません。

基準日 式と規則は2026-10-23にNPB 公認野球規則、MLB 2026 Official Baseball Rules、KBO 2026 野球規則の原文で、用語の説明は2026-10-24にMLB公式用語集で確認しました。リーグ平均と規定投球回の投手はKBO記録室、MLB公式統計(Stats API)、NPB公式記録の2026年・2025年レギュラーシーズンの成績から、試合ごとの例は2026-10-24に取得したMLB Stats APIとKBO記録室の試合別成績から計算しました。

出典

よくある質問

防御率の計算式は?

自責点 × 9 ÷ 投球回です。投球回はアウト数 ÷ 3なので、5.2イニングは5⅔イニングとして計算します。公認野球規則9.21(e)の【原注】は、投球回9⅓回・自責点3なら3 × 9 ÷ 9⅓ = 2.89という例を挙げています。

6イニング2自責点なら防御率はいくつですか?

2 × 9 ÷ 6 = 3.00です。7イニング1自責点なら1 × 9 ÷ 7 = 1.29、5イニング2自責点なら3.60です。1試合の防御率はイニングが短いぶん大きく揺れるので、シーズン合計とは分けて見ます。

防御率とERAは同じものですか?

同じ記録です。ERAは英語のearned run averageの略で、公認野球規則9.21(e)では「投手の防御率」と呼んでいます。韓国のKBO野球規則も、韓国語の名前と並べてearned run averageと書いています。

投球回の5.1や5.2はどう入力しますか?

成績表のとおり5.1・5.2と入れれば大丈夫です。末尾の.1はアウト1個(⅓イニング)、.2はアウト2個(⅔イニング)です。自責点2を5.2でそのまま割ると3.46になりますが、正しい値は2 × 9 ÷ 5⅔ = 3.18です。

自責点と失点の違いは何ですか?

自責点は、失点のうち投手が責任を負う点です。MLBの規則9.16では、公式記録員が失策とパスボールがなかったものとしてイニングを組み立て直し、それでも入ったはずの点だけを自責点とします。失策で出塁した走者の得点は自責点になりません。

防御率は低いほうがいいですか?

はい。低いほど、9イニングあたりの自責点が少ないことを表します。ただ、どのくらいなら良いかはリーグと年によって違い、2026年レギュラーシーズンの平均はNPB 3.31、MLB 4.17、KBO 4.66でした。同じ3.00でも、NPBの規定投球回の投手22人の中では18位相当、KBOの18人の中では2位相当なので、同じリーグ・同じ年の平均と比べて読みます。

目標の防御率まで、無失点であと何イニング必要ですか?

必要な投球回は「自責点 × 9 ÷ 目標」で、そこから今の投球回を引きます。2026年の山本由伸(ドジャース)は185イニング・自責点52で防御率2.53でした。2.00まで下げるには、無失点でさらに48⅔イニング(アウト146個)が必要です。目標が3.00なら、イニングがそのままでも自責点9点まで余裕がありました。

最優秀防御率のタイトルには何イニング必要ですか?

公認野球規則9.22(b)は、メジャーリーグの最優秀防御率投手について「少なくともそのリーグで1クラブあたりに組まれている試合総数と同数以上のイニングを投球していなければならない」と定めています。2026年はMLB 162イニング、KBOは韓国の規則の注により自チームの試合数と同じ144イニングで、NPBの公式記録の「規定投球回以上」の一覧も1チームあたりの試合数と同じ143イニングからです。【原注】は、162試合のメジャーリーグでは161 2/3イニングの投手には資格がないと書いています。