長打率は、1打数あたり平均で何塁進むかを表す数字です
長打率(SLG、slugging percentage)は、総塁打を打数で割った値です。単打は1、二塁打は2、三塁打は3、本塁打は4と数えるので、安打をすべて1本と数える打率とは違い、どれだけ遠くへ飛ばしたかが数字に表れます。MLB公式用語集は、長打率を打者が1打数あたりに記録した総塁打数と定義しています。公式野球規則9.21(c)も、安打で得た総塁打を打数で割るよう定めています。
2026年のNPBで、阪神の佐藤輝明は539打数で単打83本、二塁打40本、三塁打3本、本塁打39本を放ち、塁打を328積み上げました。328を打数539で割ると長打率は.609になり、規定打席に到達したNPBの打者45人の中で1位です。打率1位のレイエス(日本ハム、打率.313)の長打率は.571で、3位でした。
打率だけを見ていると見えないこと
打率は、安打が単打でも本塁打でも同じ1本と数えます。長打率は安打の種類まで数えるので、次のような疑問に答えるときに使います。
- 打率の高い選手が、いちばん怖い打者とは限らない:2026年、ソフトバンクの牧原大成は打率.300で、長打率は.385の27位でした。ロッテの山口航輝は打率.277ですが、長打率は.602で2位です。牧原は安打140本のうち長打が29本、山口は安打114本のうち長打が57本でした。
- 長打率が同じでも、中身は違う:阪神の大山悠輔とヤクルトのサンタナは、長打率がどちらも.455で、ともに11位です。大山は打率.285に安打あたりの塁打1.60、サンタナは打率.251に安打あたりの塁打1.81です。一方はよく打つことで、もう一方は遠くへ飛ばすことで、同じ位置に並びました。
- クリーンアップを考えるとき:長打1本で複数の走者を返せる打者の価値は、打率より長打率に出ます。草野球やファンタジー野球で3〜5番を決めるときは、長打率と安打あたりの塁打を一緒に見ます。
- 投手を見るとき:同じ式を投手が打たれた安打に当てはめると、被長打率になります。MLB公式用語集も、投手に使う長打率(slugging percentage against)を別に紹介しています。
使い方
- 比較するリーグ(NPB・MLB・KBO)を選びます。リーグ平均とランキングに並ぶ打者が、そのリーグの2026年レギュラーシーズンの記録に切り替わります。
- 「2026年の規定打席到達者を読み込む」で選手を選ぶと、その選手の記録が塁打の台帳に入ります。自分で計算するときは、台帳に打数・安打・二塁打・三塁打・本塁打を入力します。
- 安打の欄には、長打も含めた安打の総数を入れます。単打は、安打から二塁打・三塁打・本塁打を引いて自動で入ります。四球・死球・犠打は打数に入らないので入力せず、空欄は0として計算します。NPB公式サイトやBaseball-Referenceの表にあるAB・H・2B・3B・HRの数字をそのまま写せば足ります。
- 台帳の各行で「本数 × 倍率 = 塁打」と棒を見ます。棒の上の目盛りは、同じ打数を打ったリーグ平均の打者の塁打で、右の数字がその差です。
- ランキングでは、規定打席到達者全員の分布(点の帯)と、この記録のすぐ上下にいる打者の長打率の内訳を見られます。下の読み取り欄には、順位、打率 × 安打あたりの塁打のタイプ、次の区切りまでに必要な本塁打の数、長打の割合が出ます。結果コピーとリンクコピーを使えば、同じ計算を後からもう一度開けます。
計算方法
- 単打 = 安打 − 二塁打 − 三塁打 − 本塁打
- 総塁打 = 単打 + 2 × 二塁打 + 3 × 三塁打 + 4 × 本塁打
- 長打率 = 総塁打 ÷ 打数。公式記録と同じく小数第3位まで四捨五入し、.609のように書きます。
- 同じ値を打率 × 安打あたりの塁打に分けて見ることもできます。安打あたりの塁打は総塁打 ÷ 安打で、すべて単打なら1.00、すべて本塁打なら4.00です。
佐藤輝明の記録を塁打の台帳に広げると、下の表のとおりです。右の列は、同じ539打数を打った2026年NPBのリーグ平均打者が作ると見られる塁打です。リーグ全体の種類別の塁打の比率を539打数に合わせて縮め、合計が、四捨五入する前のリーグ長打率(.3694)× 539 = 199.1を四捨五入した199になるよう、整数に割り振りました。
| 種類 | 本数 × 倍率 | 塁打 | リーグ平均打者(539打数) |
|---|---|---|---|
| 単打 | 83 × 1 | 83 | 93 |
| 二塁打 | 40 × 2 | 80 | 45 |
| 三塁打 | 3 × 3 | 9 | 6 |
| 本塁打 | 39 × 4 | 156 | 55 |
| 総塁打 | 328 | 199 | |
| 長打率 | 328 ÷ 539 | .609 | .369 |
2人の塁打の差は129で、そのうち本塁打による差が101あり、単打はむしろ10少なくなっています。佐藤の長打率を作っているのは単打ではなく、本塁打だということです。
リーグ平均と規定打席到達者の分布(2026年レギュラーシーズン)
リーグ平均は、リーグ全球団の記録を合計して計算しました。NPBのセ・リーグは2026年も投手が打席に立つため、セ・リーグの投手の打撃成績を除いて計算しています。
| リーグ・シーズン | 打率 | 長打率 | 安打あたりの塁打 | 塁打に占める本塁打の割合 |
|---|---|---|---|---|
| NPB 2026(12球団、セの投手の打撃を除く) | .244 | .369 | 1.51 | 27.6% |
| NPB 2026 セ / パ | .243 / .245 | .362 / .377 | 1.49 / 1.54 | 26.4% / 28.8% |
| MLB 2026(30球団) | .244 | .400 | 1.64 | 34.1% |
| MLB 2025 | .245 | .404 | 1.65 | 34.2% |
| KBO 2026(10球団) | .268 | .404 | 1.51 | 27.3% |
| KBO 2025 | .262 | .389 | 1.49 | 25.0% |
| リーグ | 規定打席 | 打者数 | 長打率の中央値 | 長打率1位 | .500以上 | .400未満 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| NPB | 444打席 | 45人 | .392 | 佐藤輝明(阪神).609 | 8人 | 25人 |
| MLB | 502打席 | 135人 | .427 | ヨルダン・アルバレス(アストロズ).601 | 14人 | 43人 |
| KBO | 446打席 | 49人 | .426 | キム・ドヨン(KIA).647 | 11人 | 18人 |
3つのリーグの平均は、.369〜.404の間におさまります。NPBの.369は、KBOの.404とMLBの.400より低めです。塁打に占める本塁打の割合は、MLBが34.1%と高く、NPB(27.6%)とKBO(27.3%)より本塁打に頼っています。MLBの長打率の平均は、2025年の.404から2026年の.400へ少し下がりました。
長打率はいくつあればいいのか
長打率には、公式の格付け表がありません。FanGraphs LibraryもISOとwOBAには目安の表を載せていますが、長打率の項目は設けていません。そこでこの計算機は、評価の名前をつけず、同じリーグの規定打席到達者の中での順位で示します。2026年レギュラーシーズンの記録で見ると、目安はおおよそ次のとおりです。
- .500以上:超えたのは、NPBが45人中8人、MLBが135人中14人、KBOが49人中11人だけです。MLBでは、規定打席到達者の上位約10%にあたります。
- .390前後:NPBの規定打席到達者の中央値(.392)です。KBO(.426)とMLB(.427)の中央値は、.430前後です。
- リーグ全体の平均:NPB .369、KBO .404、MLB .400です。リーグ平均には規定打席に届かなかった打者の打席もすべて入るため、規定打席到達者の中央値より低くなります。
- .400未満:NPBは25人、MLBは43人、KBOは18人がここにいます。出塁率や守備で定位置を守っている選手もいるので、長打率だけで打者の価値は決まりません。
同じ長打率でも道は違う:打率 × 安打あたりの塁打
長打率は、打率と安打あたりの塁打を掛けた値です。塁打 ÷ 打数 = (安打 ÷ 打数)×(塁打 ÷ 安打)だからです。そのため、同じ長打率でも、たくさん打って届いた打者と、遠くへ飛ばして届いた打者が混ざっています。計算機の読み取り欄は、この2つの値をリーグ平均と比べて、次の4つに分けます(打率は小数第3位、安打あたりの塁打は小数第2位で比較)。
| タイプ | 基準 | NPB 45人 | MLB 135人 | KBO 49人 |
|---|---|---|---|---|
| よく打ち、遠くへ飛ばすタイプ | 打率も安打あたりの塁打もリーグ平均以上 | 19 | 43 | 21 |
| よく打つタイプ(巧打型) | 打率だけが平均以上 | 22 | 47 | 18 |
| 遠くへ飛ばすタイプ(長打型) | 安打あたりの塁打だけが平均以上 | 3 | 32 | 4 |
| どちらも平均より下 | 打率も安打あたりの塁打も平均より下 | 1 | 13 | 6 |
長打型にあたる打者は、MLBでは32人いますが、NPBは3人、KBOは4人だけです。佐藤輝明は、打率.306 × 安打あたりの塁打1.99で長打率.609でした。MLBでは、村上宗隆(ホワイトソックス)が安打あたりの塁打2.31で規定打席到達者の1位でしたが、打率が.207だったため、長打率は.478にとどまりました。岡本和真(ブルージェイズ)は、打率.232 × 安打あたりの塁打1.95で長打率.452です。
長打率とほかの打撃指標
| 指標 | 式 | 数えるもの | 長打率との関係 |
|---|---|---|---|
| 打率 | 安打 ÷ 打数 | 安打の本数(種類は問わない) | 長打率 = 打率 × 安打あたりの塁打 |
| 出塁率 | (安打 + 四球 + 死球)÷(打数 + 四球 + 死球 + 犠飛) | アウトにならずに出塁した打席 | 四球・死球は長打率に入らない |
| ISO(純粋長打率) | 長打率 − 打率 | 1塁を超えて進んだ塁 | 長打率から打率の分を引いた値 |
| OPS | 出塁率 + 長打率 | 出塁と長打 | 長打率は2つの項のうちの1つ |
長打率が高くても出塁率が低い打者は、OPSが期待より低く出ます。単打と四球が多い打者の価値は、長打率より出塁率に表れます。打者を1つの数字で比べるときはOPSやwOBA、リーグや球場の違いをならして比べるときはOPS+を一緒に見ます。
よくある間違い
- パーセントとして読む:長打率.609は、60.9%ではなく、1打数あたり平均で0.609塁進んだという意味です。英語名にpercentageと入っていますが、割合ではなく平均値なので、1.000を超えることもあります。
- 打席で割る:分母は打席ではなく打数です。公式野球規則9.02(a)(1)により、犠打・犠飛・四球・死球、守備妨害などで出塁した場合は打数に入れません。
- 安打の欄に単打だけを入れる:成績表のH(安打)は、長打も含めた安打の総数です。単打の数だけを安打の欄に入れると、長打を二重に引くことになり、エラーが出るか、長打率が低く出ます。
- 試合ごとの長打率を平均する:複数の試合やシーズンをまとめるときは、長打率の平均ではなく、塁打の合計 ÷ 打数の合計で計算します。4打数2本塁打(2.000)と、40打数で塁打12(.300)を平均すると1.150ですが、実際は(8 + 12)÷ 44 = .455です。
- 四捨五入した値を掛け直す:大山悠輔の打率.285 × 安打あたりの塁打1.60は.456ですが、実際の長打率は233 ÷ 512 = .455です。式を確かめるときは、四捨五入する前の塁打と打数で計算します。
歴代最高の長打率
| リーグ | シーズン最高 | 通算最高 | 基準 |
|---|---|---|---|
| NPB | バレンティン(ヤクルト)2013年 .779 | 王貞治 .634 | シーズンはNPB公式(2025年シーズン終了時点)、通算はナムウィキ(4,000打数以上) |
| MLB(ア・リーグ、ナ・リーグ) | バリー・ボンズ 2001年 .863 | ベーブ・ルース .690 | Baseball-Referenceの順位 |
| KBO | エリック・テームズ(NC)2015年 .790 | イ・スンヨプ .572 | ナムウィキの整理(通算は3,000打席以上) |
NPBのシーズン記録は、2位が1986年のランディ・バース(阪神)の.777、3位が1985年の落合博満(ロッテ)の.763です。Baseball-Referenceのシーズン順位には、ニグロリーグの記録も含まれているため、1位はジョシュ・ギブソンの1937年の.982(192打席)です。ア・リーグとナ・リーグの記録では、ボンズの2001年の.863がいちばん高い数字です。2026年のレギュラーシーズンでは、3つのリーグのどこにも、これらの記録に近い打者はいませんでした(NPB最高.609、MLB .601、KBO .647)。
限界
- 四球を数えません:長打率は安打だけを扱うので、四球をたくさん選ぶ打者の価値を見落とします。MLB公式用語集も、長打率は出塁率と違い、四球と死球を式に入れないと説明しています。出塁率と合わせて見るか、OPSやwOBAを使います。
- 塁打の重みが、実際の得点価値と違います:長打率は、本塁打を単打の4倍と数えます。MLB公式用語集は、得点への貢献では二塁打が単打のちょうど2倍の価値ではないと述べつつ、長打率を長打力を測る良い指標の1つに挙げています。得点価値に合わせた重みを使うのはwOBAです。
- 球場とリーグの環境を補正しません:同じ長打率でも、打者に有利な球場や、長打が多く出た年では価値が下がります。計算機は、同じリーグ・同じシーズンの平均と比べるところまでで、球場まで補正したいときはOPS+のような指標を見ます。
- サンプルが小さいと大きく揺れます:FanGraphsは、長打率が意味のある形で安定するサンプルを約320打数とみています。それより少ない打数では、本塁打が1〜2本出るだけで値が大きく変わるため、計算機も判定の文に注意書きを添えます。
- 「次の区切りまで」の行は、次の打数からすべて本塁打(または二塁打)を打つと仮定した最少本数で、今後の成績を予測した値ではありません。
- NPB 2026年のリーグ合計は、公式サイト(npb.jp)に接続できなかったため、スポーツナビの球団別選手成績とシーズン中に移籍した選手の成績を足して再構成しました。球団別の投手成績合計と比べると打席が31、安打が6少なく、本塁打は同じです。NPB 2025年の平均は、セ・リーグ投手の打撃成績合計を得られなかったため載せていません。
基準日 定義と規則は2026-10-23にMLB公式用語集・Official Baseball Rules・FanGraphs Libraryの原文で、歴代記録は同日にBaseball-Reference・NPB公式記録(2025年シーズン終了時点のアーカイブ)・ナムウィキで確認しました。リーグ合計と規定打席到達者は、2026-10-22に取得したKBO記録室・MLB公式統計(Stats API)・NPB記録の2026年レギュラーシーズン最終成績から計算しました。
出典
- 01MLB Glossary: Slugging Percentage (SLG)定義(1打数あたりの総塁打)、式 (1B + 2B×2 + 3B×3 + HR×4) ÷ AB、四球と死球は含まない、被長打率
- 02Official Baseball Rules 20259.21(c) 長打率、9.02(a)(1) 打数に数えない場合、9.22(a) 規定打席(チーム試合数 × 3.1)
- 03FanGraphs Library: Sample Size打撃指標が安定するサンプル:SLGは320 AB
- 04KBO記録室:チーム打者記録2025・2026年レギュラーシーズン10球団の打数・安打・二塁打・三塁打・本塁打の合計
- 05KBO記録室:選手打者記録2026年レギュラーシーズンの規定打席(446打席)以上、49人
- 06MLB Stats API:球団打撃成績2025・2026年レギュラーシーズン30球団の合計
- 07MLB Stats API:2026年の規定打席到達者規定打席(502打席)以上、135人
- 08NPB:2026年セ・リーグ規定打席到達者(保存版)パ・リーグの表(bat_p)と合わせて規定打席到達者45人、2026年10月8日の保存版
- 09スポーツナビ(Yahoo! JAPAN):NPB球団別打撃成績2026年NPB12球団の選手成績を合計して、リーグ合計を再構成
- 10Baseball-Reference:シーズン長打率ランキング1位 Josh Gibson 1937 .982(192打席)、5位 Barry Bonds 2001 .863、通算1位 Babe Ruth .690
- 11NPB:長打率【シーズン記録】(保存版)2025年シーズン終了時点:バレンティン 2013 .779、バース 1986 .777、落合 1985 .763
- 12ナムウィキ:長打率(韓国語)KBOシーズン1位 テームズ 2015 .790、通算1位 イ・スンヨプ .572(3,000打席以上)、NPB通算1位 王貞治 .634
よくある質問
長打率の計算方法は?
長打率 = 総塁打 ÷ 打数で、総塁打 = 単打 + 2 × 二塁打 + 3 × 三塁打 + 4 × 本塁打です(MLB公式用語集、公式野球規則9.21(c))。2026年NPBの佐藤輝明(阪神)の記録(打数539、単打83、二塁打40、三塁打3、本塁打39)なら、83 + 80 + 9 + 156 = 328塁打を539で割って.609になります。
長打率はいくつあれば良い? .500は優秀?
公式の格付け表はありませんが、2026年のレギュラーシーズンで.500以上を記録した規定打席到達者は、NPBが45人中8人、MLBが135人中14人、KBOが49人中11人だけでした。リーグ全体の平均はNPBが.369、MLBが.400、KBOが.404で、規定打席到達者の中央値はNPBが.392、MLBが.427、KBOが.426でした。そのため.500なら、どのリーグでも上位です。
長打率とISO(純粋長打率)の違いは?
長打率は安打で得たすべての塁を数え、ISOは長打率から打率を引いて、1塁を超えて進んだ塁だけを数えます。ここでの長打は二塁打・三塁打・本塁打のことです。2026年NPBの山口航輝(ロッテ)は長打率.602、打率.277なので、ISOは.325です。単打が多い打者は、長打率が高くてもISOは低くなります。
長打率が1を超えるとはどういう意味?
1.000を超えることはあります。長打率1.000は1打数あたり平均で1塁進んだという意味で、すべての打数が本塁打なら4.000まで上がります。ただしBaseball-Referenceのシーズン順位でも1.000を超えた記録はなく、MLBのア・リーグとナ・リーグのシーズン最高はバリー・ボンズの2001年の.863です。数試合だけを集めた記録では、1.000を超える値がよく出ます。
長打率はパーセント(%)ですか?
違います。英語名(slugging percentage)にpercentageと入っていますが、実際は1打数あたりの平均塁打数です。長打率.609は60.9%ではなく、1打数あたり平均で0.609塁進んだという意味で、そのため1.000を超えることもあります。
四球や犠牲フライは長打率に入りますか?
入りません。MLB公式用語集は、長打率は出塁率と違い安打だけを扱い、四球と死球を式に入れないと説明しています。公式野球規則9.02(a)(1)により、犠打・犠飛・四球・死球、守備妨害などで出塁した場合は打数にも入らないので、分母も変わりません。
長打率の歴代最高は誰?
NPBのシーズン最高は、2013年のバレンティン(ヤクルト)の.779で、2位は1986年のバース(阪神)の.777、3位は1985年の落合博満(ロッテ)の.763です(NPB公式記録、2025年シーズン終了時点)。通算の最高は王貞治の.634です(4,000打数以上、ナムウィキの集計)。MLBのア・リーグとナ・リーグでは、シーズン最高がバリー・ボンズ(2001年 .863)、通算最高がベーブ・ルース(.690)です(Baseball-Reference)。
複数の試合やシーズンの長打率を合算するには、平均を取ればいい?
平均を取ってはいけません。塁打をすべて足して、打数の合計で割ります。4打数2本塁打(長打率2.000)と、40打数で塁打12(.300)を平均すると1.150ですが、実際の長打率は(8 + 12)÷ 44 = .455です。打数が違う記録を同じ重さで平均すると、短い記録が大きく効きすぎてしまいます。