くじの構成を決めると一度だけ混ぜ、押すたびに1枚ずつ開きます
このくじ引きは、紙に結果を書いて折りたたみ、1枚ずつ引く方法を画面に置き換えたツールです。「当たり2枚・はずれ8枚」のように項目と枚数を決めると、くじの束を一度だけ混ぜて、番号ごとに結果を固定します。折りたたまれたくじを押すたびに、その番号の結果が開きます。一度開いたくじは戻さないので(非復元抽出)、10枚のうち2枚を開けば、残りは8枚です。
くじを開けるたびに、横のパネルにある残りのくじの棒と、項目ごとの次の1枚の確率がすぐ切り替わります。引く人の名前を書いておくと、書いた順がそのまま順番になり、誰が何番のくじを開けて何が出たかが記録に積み重なります。下のグラフは、順番ごとに確率がどう動いたかと、前の結果を知らないときの確率が順番に関係なく同じであることを一緒に示します。
紙のくじの代わりに画面で引く理由
くじ引きが使われるのは、誰も結果を事前に選べず、全員が同じ束から1枚ずつ引くからです。画面に置き換えても、その良さはそのままで、紙で作るときの手間や疑われる余地を減らせます。
- 枚数が正確です: 町内会の役員決めで30世帯分の紙を切って書いて数える必要はありません。当たり3枚・はずれ27枚がきちんと入っているかは、画面の合計ですぐ確認できます。
- 見た目で見分けられません: 手で折った紙は、大きさやしわ、文字の透け方が少しずつ違い、目ざとい人には分かってしまうことがあります。画面のくじは、番号以外すべて同じ見た目です。
- 全員が同じ画面を見られます: PTAの集まりやオンライン会議でくじ盤を共有して1枚ずつ開ければ、結果を全員が同時に確認できます。全画面では、くじと進行パネルだけが大きく表示されます。
- 誰が何を引いたかが残ります: 引く人を書くと、順番と結果が1行ずつたまります。終わったあとに記録をコピーして、グループチャットや連絡帳にそのまま貼り付けられます。
よく使う場面は、忘年会の景品くじ、1・2・3等の景品の振り分け、掃除当番や班の役割分担、発表順の決定、PTAや町内会の役員決めなどです。例のボタン4つが、これらの場面の構成をすぐ入力してくれます。
使い方
- くじの構成を決める: 項目の名前と枚数を入力します。当たりとはずれの2行なら当たりくじ、1等・2等・3等・はずれのように複数行なら等級つきの景品、すべての項目を1枚ずつにすれば役割分担になります。名前の欄に改行やカンマで区切った一覧を貼り付けると、1行ごとに1項目ができます。
- 引く人を書く(任意): 1行に1人ずつ書くと、上から順番になります。人数とくじの枚数が違うときは、その差と当たりが残る確率を表示し、はずれの枚数をすぐ合わせるボタンが出ます。
- くじを開ける: くじ盤の折りたたまれた紙を押すと開き、結果が出ます。番号を確認してから公開したいときは「選んでから開く」をオンにして、選んだあとに「開く」ボタンを押します。すでに開いたくじをもう一度押すと結果を大きく見直せますが、記録は増えません。
- 進み具合を確認する: 横のパネルで、いまの番、いま開けた結果、残りのくじの棒と項目ごとの次の1枚の確率を確認します。下の順番ごとの確率のグラフでは、追いかける項目を切り替えられます。
- 終了する: 残りのくじを一度に確認するには「全部開く」を、同じ構成で最初からやり直すには「混ぜ直す」を押します。結果を残したいときは「記録をコピー」を押してください。
先に引いても後に引いても確率は同じです
くじ引きでいちばんよく出る疑問は「先に引く人のほうが有利ではないか」です。前の人の結果を知らない状態で順番を事前に決めてあるなら、答えはどの順番でも同じです。10枚のうち当たりが2枚なら、最初の人は2÷10 = 20.0%です。2番目の人は、1枚目が当たりだった場合とはずれだった場合の両方を考える必要があり、(2/10 × 1/9) + (8/10 × 2/9) = 18/90 で、やはり20.0%になります。
並び方の数で考えると、理由がもっとはっきりします。当たり2枚を10か所に置く方法は45通りで、このツールは45通りすべてが同じ確率で出るように混ぜます。そのうち「3番目が当たり」になる並びは、もう1枚の当たりを残り9か所のどこかに置く9通りです。1番目でも10番目でも9通りなので、どの順番でも 9 ÷ 45 = 20.0% です。
前の人の結果を見たあとは話が変わります。すでに出た結果を除いて残りの当たり数 ÷ 残りのくじの数で計算し直すので、最初のn枚に当たりがk枚あり、x枚を開けてそのうち当たりがw枚だったなら、次の1枚の確率は (k − w) ÷ (n − x) です。横のパネルの「次の1枚の確率」とグラフの実線がこの値で、グラフの点線は前の結果を知らないときの値(k ÷ n)です。
| これまでに開けたくじ | 残りのくじ | 残りの当たり | 次の1枚の当たり確率 |
|---|---|---|---|
| まだなし | 10 | 2 | 2/10 = 20.0% |
| はずれ1枚 | 9 | 2 | 2/9 = 22.2% |
| 当たり1枚 | 9 | 1 | 1/9 = 11.1% |
| はずれ2枚 | 8 | 2 | 2/8 = 25.0% |
| 当たり1枚・はずれ1枚 | 8 | 1 | 1/8 = 12.5% |
| 当たり2枚 | 8 | 0 | 0/8 = 0.0% |
はずれが出るほど後の人の確率は上がり、当たりが出ると下がりますが、それは前の結果を見たあとの話です。ですから「先に引くほうが有利」も「後に引くほうが有利」もどちらも誤りで、順番を決めるときに争う理由はありません。
7人で景品2つを分ける一例
7人が1枚ずつ引いて景品2つを分ける場合は、くじの構成を当たり2枚・はずれ5枚にして、引く人の欄に7人の名前を書きます。始める時点で、誰でも当たる確率は2÷7 = 28.6%です。下は1回進めた例で、実際の結果は混ぜるたびに変わります。
| 順番 | 人 | 開けたくじ | 結果 | 残りのくじ | 残りの当たり | 次の1枚の当たり確率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 田中 | 3番 | はずれ | 6 | 2 | 33.3% |
| 2 | 佐藤 | 7番 | 当たり | 5 | 1 | 20.0% |
| 3 | 鈴木 | 1番 | はずれ | 4 | 1 | 25.0% |
| 4 | 高橋 | 5番 | 当たり | 3 | 0 | 0.0% |
| 5〜7 | 残りの3人 | — | はずれ | 0 | 0 | — |
4番目の順番で景品がすべて出たので、残りの3人はもうはずれと決まっています。それでも全員が1枚ずつ開ける約束なら、最後まで開けたほうが参加者に納得してもらいやすくなります。「記録をコピー」を押すと、「1. 田中 — 3番のくじ — はずれ」のように、順番・人・くじの番号・結果が1行ずつコピーされます。
引く人がくじより少ないと、当たりが残ることがあります
人数とくじの枚数は、必ずしも同じでなくても構いません。ただし、7人が10枚から1枚ずつしか引かなければ3枚が残り、その3枚の中に当たりが入っていることがあります。用意した景品を必ず配り切りたいなら、先にこの確率を確認してください。T枚のうち当たりがc枚あり、P人が引いて当たりが1枚以上残る確率は、1 − (P人が当たりc枚をすべて引く確率)です。後ろの確率は超幾何分布で C(T−c, P−c) ÷ C(T, P) と表せます。
| 引く人 | 残るくじ | 当たりが1枚以上残る確率 |
|---|---|---|
| 5人 | 5枚 | 77.8% |
| 6人 | 4枚 | 66.7% |
| 7人 | 3枚 | 53.3% |
| 8人 | 2枚 | 37.8% |
| 9人 | 1枚 | 20.0% |
| 10人 | 0枚 | 0.0% |
残りが1枚だけでも、5回に1回はその中に当たりが入っています。クラスの28人がくじ30枚(当たり3枚)から引く場合も、2枚が残って当たりが残る確率は19.3%です。引く人を書くとこの確率がすぐ表示され、「はずれを n枚減らして人数に合わせる」ボタンを押すと、はずれの枚数だけが減ってくじの数が人数と同じになります。人のほうが多いときは、逆にはずれを足すボタンが出ます。
等級のある景品は、項目を複数行に分けます
1等1名、2等2名、3等3名のように景品の等級が違うときは、項目を等級ごとに分け、残りをはずれにします。景品の等級の例は、1等1枚・2等2枚・3等3枚・はずれ6枚の合計12枚です。最初の1枚の確率は 枚数 ÷ 12 で、開けるたびに残りの枚数で計算し直されます。
| 項目 | 枚数 | 最初の1枚の確率 |
|---|---|---|
| 1等 | 1 | 1/12 = 8.3% |
| 2等 | 2 | 2/12 = 16.7% |
| 3等 | 3 | 3/12 = 25.0% |
| はずれ | 6 | 6/12 = 50.0% |
| はずれ以外のくじ | 6 | 6/12 = 50.0% |
この構成で12枚を混ぜたときの異なる並びは 12! ÷ (1! × 2! × 3! × 6!) = 55,440通りで、そのすべてが同じ確率で出ます。順番ごとの確率のグラフは、最初は枚数がいちばん少ない1等を追いかけます。1等が出るまでは確率が少しずつ上がり、1等が出た順番の後は0になる様子が見られます。「追いかける項目」で、ほかの等級に切り替えることもできます。
混ぜ方:盤を作るときに一度だけ混ぜます
新しい盤を作ると、項目の番号を枚数の分だけ並べた束を、Fisher–Yates法で混ぜます。いちばん後ろの位置から前へ進みながら、その位置と「まだ混ぜていない位置からランダムに選んだ1つ」を入れ替える方法です。乱数は、ブラウザが暗号用に提供するWeb Cryptoの乱数を使い、決まった範囲の整数に変換するときに生じる偏りは、範囲を超えた値を捨てて引き直す方法(棄却サンプリング)で取り除きます。こうすることで、すべての並びが同じ確率で出ます。
混ぜた結果はくじの番号ごとに固定され、くじを選んだり開いたりするときに引き直すことはありません。番号は紙を区別するための印にすぎず、順位や確率とは関係ありません。折りたたまれた紙が開く動きや、当たりのときの小さな演出も結果を見せるための表現なので、押す速さや順番で結果を変えたり、見抜いたりすることはできません。
間違えやすいこと
- 引く人とくじの枚数を合わせない: 景品を全部配りたいのにくじのほうが多いと、当たりが残ることがあります。引く人を書いて、人数に合わせるボタンを押してください。
- 同じ名前を2行に書く: 構成で「はずれ」を2行書くとエラーになります。1行にまとめて枚数を増やしてください。引く人の同姓同名は、「1班の田中」のように区別しないと、記録が読めなくなります。
- 開けている途中で枚数を変える: 何枚か開けたあとに枚数を変えると、盤が止まります。混ぜ直すと記録が消えるので、変える前に記録をコピーしておいてください。
- 結果を見てから順番を変える: 前の結果を見て順番を譲ったり、途中でやめたりする決まりをその場で作ると、「順番に関係なく同じ」という計算が成り立たなくなります。決まりは、最初の1枚を開ける前に決めましょう。
- 「全部開く」の結果を順番どおりに読む: 「全部開く」で公開したくじは、記録の「全部開く」の下に別にたまります。人が自分で選んだ順番とは区別して読んでください。
- 番号を縁起のよい番号と考える: 7番が当たったからといって、次の盤でも7番が有利になるわけではありません。混ぜ直すたびに、並びは最初から決め直されます。
このツールの限界
- くじは全部で2〜100枚、項目の名前は40文字までです。100枚を超える抽選には、番号を引くランダムな数字の抽選など、ほかの方法を使ってください。
- 1人に2枚引かせたいときは、引く人の欄にその名前を2回書く必要があります。すでに引いた人を次の盤から外す決まりも自動では処理しないので、次の盤の引く人の欄を自分で直してください。
- 入力と結果はこのブラウザ内だけで処理し、保存もサーバーへの送信もしません。再読み込みや混ぜ直しをすると記録が消え、共有リンクも作りません。
- 画面で隠れている結果は、ブラウザの中ですでに決まっているため、技術的に中身をのぞけないことの保証ではありません。コピーした記録は書き換えられ、盤を作り直したかどうかも残らないため、抽選が公正だった証明にはなりません。
- Web Cryptoが使えないごく古いブラウザでは、通常の乱数(Math.random)で代用します。
基準日 2026-10-23。確率の式と混ぜ方は下の出典の原文で確認しました。表の確率は分数で計算して小数第2位を四捨五入しています。
出典
- 01Penn State STAT 414: Lesson 7.4 Hypergeometric DistributionN個のうち1種類がm個あるとき、n個を非復元で引いてその種類がx個出る確率 C(m,x)·C(N−m,n−x)/C(N,n)
- 02Grinstead, C. M. & Snell, J. L. Introduction to Probability (2nd ed.), AMS — 5.1 Hypergeometric Distribution非復元抽出で赤玉がx個出る標本の数を数えて確率を求める手順
- 03NIST Dictionary of Algorithms and Data Structures: Fisher-Yates shuffle各要素を、まだ混ぜていない範囲のランダムな要素と交換してN個を混ぜる手順
- 04MDN: Crypto.getRandomValues()ブラウザが提供する、暗号学的に強い乱数
- 05W3C: Web Cryptography APIgetRandomValuesを定義しているブラウザの標準仕様
- 06Lemire, D. (2019). Fast Random Integer Generation in an Interval. ACM TOMACS 29(1)ランダムなビットを決まった範囲の整数に変換するときの偏りをなくす方法
よくある質問
先に引くほうが当たりやすいですか?
前の人の結果を知らない状態で順番を事前に決めてあるなら、何番目でも確率は同じです。全部でn枚のうち当たりがk枚なら、どの順番でもk÷nで、10枚中当たり2枚ならすべて20.0%です。前の人の結果を見たあとは、残りの当たり数を残りのくじの数で割った値に変わります。
引く人の数とくじの枚数が違っても大丈夫ですか?
大丈夫です。ただし、くじのほうが人より多いと、誰も開けていないくじに当たりが残ることがあります。10枚中当たり2枚を7人が1枚ずつ引くと、当たりが1枚以上残る確率は53.3%です。引く人を書くと出る「人数に合わせる」ボタンで、はずれの枚数を人数に合わせられます。
くじは何枚まで作れますか?
全部で2〜100枚です。項目ごとの枚数は1〜100の整数で入力し、項目の名前は40文字までです。範囲外の値や空の名前はエラーでお知らせし、枚数を勝手に増減することはありません。
くじを押した瞬間に結果が決まるのですか?
いいえ。盤を作るときに、Web Cryptoの乱数とFisher–Yatesでくじの束を一度だけ混ぜ、番号ごとに結果を固定します。押す順番や速さ、開く動き、全画面かどうかは、結果に影響しません。
「選んでから開く」はどんなときに使いますか?
参加者が番号を言い、進行役が確認してから公開するときに使います。オンにすると、くじを押しても選ぶだけになり、「開く」ボタンか同じくじをもう一度押して初めて開きます。開く前なら別のくじに変えられ、オン・オフを切り替えただけでは盤も記録も変わりません。
何枚か開けたあとに構成を変えるとどうなりますか?
項目の数や枚数が変わると、いまの盤を止めます。「混ぜ直す」を押すと変更後の構成で新しい盤を作って記録を消し、構成を元に戻せば残りのくじを続きから引けます。名前だけを直した場合は枚数が同じなので、盤を止めずにすぐ反映します。
同じ名前を2行書くとどうなりますか?
くじの構成では同じ名前が2行あるとエラーになるので、1行にまとめて枚数を増やしてください。一覧を貼り付けたときは、同じ名前を自動で1行にまとめて枚数を足します。引く人の欄には同じ名前を何度も書け、書いた回数だけ順番が回ってくるので、同姓同名は「1班の田中」のように区別してください。
記録を保存したり、抽選が公正だった証拠に使えますか?
記録はこの画面にしかなく、保存も送信もしないため、再読み込みや混ぜ直しで消えます。「記録をコピー」で別の場所に控えてください。コピーした文章は書き換えられ、盤を作り直したかどうかも残らないので、公正さの証拠にはなりません。証明が必要なら、全員が見ている画面で進め、別の手続きを用意してください。