参加者がn人なら試合はn − 1回、足りない枠は不戦勝になります
1試合ごとに1人(1チーム)ずつ敗退するシングルエリミネーション方式では、優勝者が1人に決まるまで試合を続けるため、参加者がn人なら試合数は常にn − 1回です。トーナメント表の枠は2、4、8、16、32、64のように2の累乗でないと、ラウンドごとにちょうど半分に減りません。そのため参加者が12人なら16枠の表を使い、余った4枠は対戦相手のいない不戦勝になります。この12人の表は4ラウンドで11試合を行います。
このツールは参加者2〜64人のトーナメント表を、ランダム抽選・シード順・入力順で作ります。試合ごとにスコアと勝者を記録すると、次のラウンドの枠が自動で埋まります。広い画面では両側から中央の決勝に向かって集まる表、狭い画面では左から右へ進む表で描きます。3位決定戦を加えることもでき、結果はテキスト・PNG・印刷・リンクで共有できます。
対戦表を自分で作るのはこんなとき
- 社内レクリエーション・学校の球技大会: クラスや部署が8〜16チームあると、紙に線を引いて表を作るだけで時間がかかります。名簿を貼り付ければすぐ対戦表が出来上がり、A4横で印刷して掲示板に貼れます。
- 部活動・サークルの大会: 卓球・バドミントン・ボウリングのように実力差がはっきりした種目では、強い人同士が初戦で当たらないようシードを付けます。実力順に書いて「シード順」を選ぶだけです。
- ゲーム大会: 友人やサークル内の大会では、抽選の過程が公平に見えることが大切です。ランダム抽選はブラウザの暗号用乱数で並べ替え、名前が1枠ずつ置かれる様子をみんなで一緒に見られます。
- 試合当日の進行: 記録パネルでスコアを入れるか勝った側を押すと次のラウンドが埋まり、次の試合がすぐ分かります。グループチャットには結果のテキストやリンクを送れば済みます。
使い方
- 参加者を1行に1人(1チーム)ずつ入力します。表計算の列をコピーして貼り付けても、1行にカンマ区切りで書いても分割して読み込みます。リストの下に、何枠の表になるか、不戦勝と試合数が事前に表示されます。
- 配置方法を選びます。ランダム抽選は並べ替えて、シード順は1行目を第1シードとして、入力順はリストの順に枠を埋めます。必要なら大会名を入れ、3位決定戦をオンにします。
- 「対戦表を作成」を押すと、1回戦の枠に名前が1つずつ置かれます。ランダム抽選なら「再抽選」でもう一度並べ替えられます。
- 試合が終わったら、記録パネルで勝った側の名前を押すか、2つのスコアを入力します。スコアが違えば高い方が勝者になり、パネルは次の試合へ進みます。トーナメント表の名前を直接押しても勝者として記録されます。
- 決勝が終わると、優勝の枠とサマリー帯に優勝・準優勝・3位が表示されます。テキストのコピー・PNG保存・印刷・リンクのコピーで結果を共有します。
サマリー帯の右側の点はラウンドごとの試合です。終わった試合は塗りつぶされ、いま選んでいる試合は枠が強調され、点線の小さな点は不戦勝の枠です。表の上で名前にマウスを重ねるか、キーボードで名前にフォーカスを当てると、その参加者が通ってきた枠と線が濃くなり、どの道を勝ち上がったかが分かります。優勝者が決まると、その道全体が太い線として残ります。
試合数・ラウンド・不戦勝の計算
表の枠数 = n以上で最小の2の累乗 (2・4・8・16・32・64)
不戦勝 = 枠数 − n
ラウンド = log₂(枠数)
試合数 = n − 1 (3位決定戦を行うとn)
1回戦の実際の試合数 = n − 枠数 ÷ 2
不戦勝が生じるのは1回戦だけです。枠数がnより大きくても、nは枠数の半分より多いため、1回戦のすべての試合に少なくとも1人は入っています。2回戦以降はすべての試合に2人がそろいます。下の表は、このツールが使っている計算をそのまま写した値です。
| 参加者 | 枠 | 不戦勝 | ラウンド | 1回戦の試合 | 全試合 | 3位決定戦を含む |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 3人 | 4 | 1 | 2 | 1 | 2 | なし |
| 4人 | 4 | 0 | 2 | 2 | 3 | 4 |
| 5人 | 8 | 3 | 3 | 1 | 4 | 5 |
| 6人 | 8 | 2 | 3 | 2 | 5 | 6 |
| 8人 | 8 | 0 | 3 | 4 | 7 | 8 |
| 10人 | 16 | 6 | 4 | 2 | 9 | 10 |
| 12人 | 16 | 4 | 4 | 4 | 11 | 12 |
| 16人 | 16 | 0 | 4 | 8 | 15 | 16 |
| 20人 | 32 | 12 | 5 | 4 | 19 | 20 |
| 24人 | 32 | 8 | 5 | 8 | 23 | 24 |
| 32人 | 32 | 0 | 5 | 16 | 31 | 32 |
| 48人 | 64 | 16 | 6 | 16 | 47 | 48 |
| 64人 | 64 | 0 | 6 | 32 | 63 | 64 |
参加者が1人増えて枠数を超えると、枠が2倍に跳ね上がってラウンドが1つ増えます。16人なら4ラウンドで終わりますが、17人だと32枠の表になって5ラウンド必要になり、不戦勝が15個できます。大会の所要時間を計画するときは、試合数よりラウンド数のほうが重要なことがあります。同じラウンドの試合はコートが複数あれば同時にできますが、ラウンドは前のラウンドが終わらないと始められないからです。
シード配置: 第1・第2シードは決勝まで当たりません
シードは、強い参加者同士が序盤で当たらないよう、あらかじめ枠を決めておく順番です。このツールの「シード順」は、枠数をSとすると、各シードsを(s, S + 1 − s)の組に展開して枠を決めます。そのため1回戦は常に「第1シード対最下位シード」のように上位と下位が当たり、番狂わせがなければ準決勝で第1と第4、第2と第3が当たり、決勝で第1と第2が当たります。
| 表の枠数 | 1回戦の組 |
|---|---|
| 4枠 | 1 対 4 · 2 対 3 |
| 8枠 | 1 対 8 · 4 対 5 · 2 対 7 · 3 対 6 |
| 16枠 | 1 対 16 · 8 対 9 · 4 対 13 · 5 対 12 · 2 対 15 · 7 対 10 · 3 対 14 · 6 対 11 |
参加者が枠数より少ないとき、空く枠はシード番号が参加者数より大きい位置です。そのためシード順では不戦勝を上位シードから受けます。6人なら7・8番の枠が空き、第1・第2シードが初戦なしで準決勝に進みます。男子プロテニスツアー(ATP)の2025年規則も、第1シードを表の最上段、第2シードを最下段に置き、28人の本戦なら上位4シードに不戦勝を与えると定めています。
テニスの規則との違い ATPの規則で位置が固定されるのは第1・第2シードだけで、第3・第4シードを含む残りのシードは、決められた枠のまとまりの中で抽選して置きます。このツールは抽選をせず上の表の位置に固定するため、同じ名簿なら常に同じ対戦表になります。公式大会の組み合わせ規則の代わりにはなりません。
ランダム抽選・シード順・入力順の比較
| 配置 | 枠の決め方 | 不戦勝を受ける側 | 6人の1回戦 |
|---|---|---|---|
| ランダム抽選 | リストを並べ替えてからシードの位置に置く | 抽選で決まる | 押すたびに変わる |
| シード順 | 1行目が第1シード、上の表の位置 | 上位シードから | A 不戦勝 · D 対 E · B 不戦勝 · C 対 F |
| 入力順 | 不戦勝の枠を除いた枠を、上からリストの順に | 不戦勝の枠に入った行 | A 不戦勝 · B 対 C · D 不戦勝 · E 対 F |
入力順は、あらかじめ決めてある組み合わせをそのまま写すときに使います。参加者数が枠数と同じなら、リストの1・2番目、3・4番目が順に当たります。不戦勝があると不戦勝の枠が表の上下に均等に分かれるため、上の例のように組が1行ずつずれます。希望の組み合わせがある場合は、対戦表を作ってから1回戦を確認し、リストの順を直して作り直します。
3位決定戦を入れるとき
3位決定戦は、準決勝で負けた2チームが3位を争う試合です。2026 FIFAワールドカップの大会規則も、準決勝で負けた2チームが3位決定戦を行うと定めています。3位決定戦をオンにすると試合数はn − 1からnへ1つ増え、試合番号は決勝の直前に付きます。決勝が大会の最後の試合になるようにした順序です。
3位決定戦をオフにすると、準決勝で負けた2人は同率3位と表示されます。賞品が3位まで1つずつある場合や、集合写真に3位を1人だけ立たせたい場合は、オンにしておくほうが適しています。参加者が3人のときは、準決勝の片方が不戦勝になり負けた人が1人しかいないため、3位決定戦はオンにできません。
結果の記録ルール
- スコアが違えば高い方が勝者です。2つのスコア欄を両方埋めて、欄を離れるかEnterを押すと記録されます。スコアは0〜999の整数です。
- 同点のときは、PK戦・延長・抽選などで別に決めた勝者の名前を押します。スコアは同点のまま残り、勝者の印だけが付きます。
- スコアが低い方を勝者にすることもできます。相手が棄権した場合や失格になった場合です。記録パネルに「スコアの低い方の勝利」と別に表示されます。
- 前の試合の結果を変えると、次のラウンドに進んだ人が変わるため、その人が入っていた後の試合の記録を消去します。消去した件数が表示され、「元に戻す」ですぐ復元できます。スコアだけを直して勝者が同じなら、後の試合の記録は残ります。
- 名前の誤字は、行の順序をそのままにしてその行だけを直し、「名前の修正を反映」を押します。枠と記録はそのままで、名前だけが変わります。行を入れ替えたり人数を変えたりしたときは、新しい対戦表を作る必要があります。
ランダム抽選はどれだけ公平か
ランダム抽選は、ブラウザのcrypto.getRandomValues()で得た乱数でリストを並べ替えます。MDNはこの関数が暗号学的に強い乱数を返すと説明しています。並べ替えの方法は、Durstenfeldが1964年に発表したランダム順列のアルゴリズム(フィッシャー–イェーツ法)で、各ステップで残りの枠数で割った余りを求めるときに生じる偏りが出ないよう、範囲外の乱数は捨てて引き直します。したがって、すべての配置が同じ確率で出ます。
出てくる可能性のある対戦表は、思ったより多くあります。8人を8枠に置く方法は40,320通りですが、1試合の2人の位置を入れ替えても、上下のまとまりをひっくり返しても同じ対戦表なので、異なる対戦表は315通りです。16人なら638,512,875通りです。対戦表が決まったあと、結果として起こりうる場合の数は、試合ごとに2通りなので2の(n − 1)乗です。NCAAは、64チーム63試合のトーナメントですべての結果を当てる確率を、約9,223,372,036,854,775,808分の1(約922京分の1)と紹介しています。
| 参加者 | 異なる対戦表 (n! ÷ 2n−1) | 結果の場合の数 (2n−1) |
|---|---|---|
| 4人 | 3 | 8 |
| 8人 | 315 | 128 |
| 16人 | 638,512,875 | 32,768 |
| 64人 | 約1.4 × 1070 | 9,223,372,036,854,775,808 |
抽選が公平でも、進め方が公平でなければ意味がありません。気に入った組み合わせが出るまで「再抽選」を押し続ければ、結局は選んだ対戦表になってしまいます。参加者の前で1回だけ押し、その画面をPNGで保存するかリンクですぐ送っておけば、あとから変えたと疑われずに済みます。
共有・印刷・保存
- テキストをコピー: ラウンドごとの試合番号・組み合わせ・スコア・勝者と、不戦勝の一覧、優勝者をテキストでコピーします。グループチャットにそのまま貼り付けるのに向いています。
- PNG保存: 表全体を大会名つきの画像として保存します。画面の幅に関係なく、両側から中央に集まるポスター型の配置で描きます。
- 印刷・PDF: 同じ画像をA4横1枚に合わせて印刷します。サイトのメニューや広告は印刷されません。印刷ダイアログで「PDFに保存」を選ぶとPDFになります。
- リンクをコピー: 名簿・枠・スコア・勝者をアドレスの#の後ろに入れたリンクを作ります。受け取った人が開くと、同じ対戦表と記録がそのまま表示されます。#の後ろの内容はブラウザの中だけで読み取り、サイトのサーバーには送りません。
- このブラウザで続きから: 作成したり記録を変えたりすると、このブラウザに自動で残り、次に開いたときに続きから表示されます。別の端末で続けるには、リンクを送ってその端末で開きます。
間違えやすいケース
- 不戦勝の枠も試合として数えてしまう: 5人の表は8枠ですが、実際の試合は4回です。空きの3枠は試合ではないので、試合時間や審判の割り当てからは除きます。
- 入力順なら1番目と2番目が必ず当たると思い込む: 不戦勝があると不戦勝の枠が割り込んで組がずれます。上の比較表の6人の例のように、1回戦を確認します。
- 同じ名前をそのまま入れる: 同姓同名がいると誰が勝ったのか区別できないため、対戦表を作りません。「田中太郎(3組)」のように所属や番号を付けます。大文字と小文字だけが違う英字の名前も同じ名前として扱います。
- ダブルスのチームを2人に分けて書く: ダブルス6組なら「田中・鈴木」のように1行に1組を書いて6行で入力します。12行で書くと12人のシングルスの表になります。
- 大会の途中で名簿を変える: 人を足したり除いたりすると表の大きさと枠が変わるため、記録は残りません。棄権は名簿から外さず、相手を勝者として記録します。
限界
- 1回負けたら敗退するシングルエリミネーションだけを作ります。2回負けて敗退するダブルエリミネーション、全員が1回ずつ当たる総当たり戦(n人ならn(n − 1) ÷ 2試合)、スイス式、グループリーグのあとのトーナメントは作りません。
- 1つの表に64人(チーム)まで入れられ、名前は30文字までです。
- シードは順番1つだけで決めます。同じ所属同士が初戦で当たらないよう離す機能はないため、必要なら入力順で自分で配置します。
- リンクとこのブラウザの記録は、リアルタイムで共同編集する共有ではありません。複数の人がそれぞれ記録すると、リンクごとに違う結果になります。記録は1人が担当し、変わるたびにリンクやテキストを送り直します。
- このブラウザの記録は、サイトデータを消去したりプライベートウィンドウを閉じたりすると消えます。長く保管したい対戦表は、PNGやリンクで別に残します。
出典
基準日 ATP規則・FIFA規則・NCAAの確率・MDNの説明は、2026年10月24日に原文で確認しました。試合数・シード位置・場合の数の表は、同じ日にこのツールの計算で数え直しました。
- 01ATP — 2025 Official Rulebook, Chapter 7 The Competition7.16 本戦のシード配置(第1シードは最上段・第2シードは最下段、第3・第4は抽選)、7.18 不戦勝の割り当て(28人の本戦は上位4シード、48・96人の本戦は全シード)
- 02FIFA — Regulations FIFA World Cup 2612.1 試合の段階(準決勝・3位決定戦・決勝)、12.10 準決勝で負けた2チームによる3位決定戦
- 03NCAA.com — The absurd odds of a perfect NCAA bracket完璧なブラケットの確率は約9,223,372,036,854,775,808分の1
- 04Richard Durstenfeld — Algorithm 235: Random permutationCommunications of the ACM 7(7), 1964, 420ページ。このツールの並べ替えの方法
- 05MDN — Crypto: getRandomValues() method暗号学的に強い乱数を返すブラウザの機能
よくある質問
参加者が2の累乗でないときは、どうやってトーナメント表を作りますか?
参加者数以上で最小の2の累乗(4・8・16・32・64枠)の表を使い、余った枠は不戦勝にします。たとえば12人なら16枠の表に不戦勝が4つでき、不戦勝を受けた人は1回戦を戦わずに次のラウンドへ進みます。
不戦勝は誰が受けますか?
シード順なら第1シードから順に上位シードが受けます。ランダム抽選なら誰が受けるかも抽選で決まり、入力順なら表の上下に均等に分かれた不戦勝の枠に入った行が受けます。不戦勝が生じるのは1回戦だけです。
試合は全部で何回ありますか?
シングルエリミネーションは1試合ごとに1人ずつ敗退するため、参加者がn人ならn − 1試合です。不戦勝は試合として数えません。3位決定戦をオンにすると1試合増えて、n試合になります。
ランダム抽選は公平ですか?
ブラウザの暗号用乱数(crypto.getRandomValues)でフィッシャー–イェーツ法の並べ替えを行うため、すべての配置が同じ確率で出ます。ただし、希望の組み合わせが出るまで再抽選を繰り返すと公平ではなくなるので、参加者の前で1回だけ押し、結果をすぐ保存するか共有するのがお勧めです。
スコアが同じときは、勝者をどう記録しますか?
2つのスコアを同点で入力し、PK戦・延長・抽選などで勝った側の名前を押します。スコアはそのまま残り、勝者の印だけが付きます。棄権や失格のようにスコアの低い方が勝った場合も、名前を押して記録できます。
すでに記録した結果を直すとどうなりますか?
勝者が変わると、その勝者が進んでいた後の試合の記録が消去され、消した件数が表示されます。「元に戻す」を押すとすぐ前の状態に戻ります。スコアだけを直して勝者が同じなら、後の試合の記録は残ります。
ほかの人に対戦表を送るにはどうしますか?
「リンクをコピー」は、名簿・枠・スコア・勝者をアドレスの#の後ろに入れたリンクを作り、受け取った人が同じ対戦表と記録を見られるようにします。画像が必要ならPNG保存、テキストが必要ならテキストをコピー、紙に貼るなら広告なしでA4横に印刷します。
総当たり戦やダブルエリミネーションも作れますか?
いいえ。このツールは1回負けたら敗退するシングルエリミネーションだけを作ります。全員が1回ずつ当たる総当たり戦はn人ならn(n − 1) ÷ 2試合で、6チームなら15試合、シングルエリミネーションの5試合の3倍になります。