PDF透かし追加: ページに重ねて確かめながら決め、新しいPDFとして保存します
PDFの透かしとは、文書のすべてのページ、または選んだページの上に「社外秘」「コピー」といった文字や会社のロゴを薄く重ねて入れる表示のことです。このツールでPDFを開くと1ページ目がプレビューに表示され、文字・位置・繰り返し・濃さ・角度を変えるたびに、その上へ透かしがすぐ重なって見えます。納得できたら[PDFを保存]を押すと、「元のファイル名-透かし.pdf」としてダウンロードできます。
たとえばサンプルPDF(3ページ、216 KB)にプリセット「社外秘」を入れて保存すると284 KBになり、本文の文字はそのまま選択・検索できます。プリセット「提出用」のように[消しにくくする]で各ページの画像と合成して保存すると1.3 MBになります。選んだPDFとロゴはサーバーへ送信せず、いま使っているブラウザの中だけで処理します。
透かしを入れる場面
- 社外に出してはいけない文書: 社内の報告書や企画書に「社外秘」を大きく入れておくと、画面を撮影したり印刷したりして持ち出されても、どういう扱いの文書かが一緒についていきます。
- 本人確認書類や通帳のコピーを提出するとき: 「〇〇提出用 他の目的での使用禁止」と日付をページ全体に繰り返し入れておくと、コピーがほかの場面で使い回されたときに、どこへ渡したものかが分かります。
- 修正の余地がある下書きを先に送るとき: 見積書・デザイン案・契約書の草稿に「下書き」と入れておけば、受け取った人が最終版と取り違えにくくなります。
- 出どころを残したいとき: 会社案内やポートフォリオの隅にロゴを小さく入れておくと、文書が人の手を渡っても、誰が作ったものかが残ります。
- 印刷して配るとき: 透かしはページの内容として入るので、画面で見たとおりに印刷されます。会議資料に配布先の部署名を入れておけば、回収のときに区別しやすくなります。
使い方
- PDFをドロップするか、[PDFを選ぶ]を押します。初めてなら[サンプルPDFを開く]で先に試せます。
- プリセット(社外秘・コピー・提出用・下書き・ロゴ)のどれかを押すと、文字・配置・濃さがまとめて決まります。
- 文字欄を直したり、[今日の日付]で日付の行を足したりします。ロゴを入れるときは[画像]でPNG・JPG・WebPのファイルを選びます。
- 配置(1か所・繰り返し)、位置や間隔、大きさ、濃さ、角度、色を変えながらプレビューで確認します。[元を見る]を押している間は、透かしを外した元のページが表示されます。
- 一部のページだけに入れるときは、[選んだページ]に1-3, 5のように入力するか、下のページ一覧のチェックボタンでページごとに入れる・入れないを切り替えてから、[PDFを保存]を押します。
5つのプリセットの設定値
プリセットは、よく使う見た目をあらかじめ整えた出発点です。押したあとでもすべての値を変えられます。大きさは、ページ幅に対する印の幅です。
| プリセット | 文字 | 配置 | 大きさ | 濃さ | 角度 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 社外秘 | 社外秘 | 中央 | 62% | 22% | 40° | 社内の報告書や企画書など、外部に出してはいけない書類 |
| コピー | コピー | 繰り返し | 16% | 18% | 30° | 契約書・証明書のコピー、配布する印刷物 |
| 提出用 | 〇〇提出用 他の目的での使用禁止 / 今日の日付 | 繰り返し | 34% | 28% | 30° | 本人確認書類や通帳、在職証明書などのコピーを提出するとき |
| 下書き | 下書き | 中央 | 58% | 14% | 0° | 修正の余地がある見積書・デザイン案・草稿 |
| ロゴ | 画像 | 右下 | 18% | 70% | 0° | 会社案内やポートフォリオに出どころを示したいとき |
「提出用」だけは、最初から[消しにくくする](ページの画像と合成)がオンです。コピーは受け取った側が編集ソフトで開けるファイルなので、透かしだけを選んで消されにくくしておかないと意味が薄れるためです。
「1か所」と「繰り返し」の違い
1か所は、印を9マス(左上〜右下)のうち1つに置く方法です。大きく傾けて中央に置けば「社外秘」のような文書の扱いを知らせる表示になり、小さく隅に置けばロゴやページ隅の表示になります。傾けた印がページからはみ出す場合は、ページの短辺の4%の余白の内側に収まるよう縮め、そのことをプレビューの下に表示します。
繰り返しは、印を角度の向きに並べ、1行ごとに半マスずつずらして敷き詰める方法です。サンプルPDFの1ページ目にプリセット「コピー」を入れると、印51個がページ全体を覆います。ページのどこを切り取っても印が残るのが長所で、そのぶん本文が少し隠れるのが短所です。
| 比較 | 1か所 | 繰り返し |
|---|---|---|
| 切り取り | 印のない部分だけ切り出すと表示が消える | どこを切り出しても印が残る |
| 本文への影響 | 中央の1か所だけが隠れる | ページ全体が薄く隠れる |
| 向いている濃さ | 15〜25%(大きく太い文字) | 15〜30%(小さい文字が多い) |
| 合う文書 | 社内文書、下書き、ロゴ表示 | 本人確認書類や通帳のコピー、証明書、見本画像 |
濃さの値は、このツールのプリセットで選んだ範囲であり、規格が定めた値ではありません。グレーや青の文字は、同じ濃さでも赤より目立ちにくくなります。印刷して使う文書は、まず1枚出力して、読むのに邪魔にならないかを確認してください。
そのまま重ねる方法と、画像にまとめる方法
標準の保存は、元のページの内容には手を加えず、その上に透かしの画像を1枚重ねます。ページサイズが同じページどうしでは同じ印のまとまりを共有するので、ページ数が多くても容量はほとんど増えません。この透かしはPDF規格でいうartifact(本文ではないページの飾り)として印を付けてあり、読み上げソフトなどは本文として読まずに読み飛ばせます(ISO 32000-1の14.8.2.2.2は、下書き表示のような透かしをページ付けのartifactに分類しています)。
その代わり、別の画像として重なっているだけなので、編集機能のあるPDFソフトや簡単なスクリプトで取り除ける場合があります。[消しにくくする]をオンにすると、ページごとに200 dpiの画像として描き直し、透かしとページを1枚にまとめます。こうすると透かしだけを選んで消すことはできなくなりますが、本文の文字も画像になるため、選択も検索もできなくなります。
| 項目 | そのまま重ねる(標準) | 画像にまとめる(消しにくくする) |
|---|---|---|
| サンプルPDFの保存サイズ | 284 KB(元 216 KB) | 1.3 MB |
| 透かしだけを取り除く | 編集ソフトやスクリプトでできる場合がある | できない(ページの画像と一体) |
| 本文の選択・検索・コピー | そのままできる | できない(文字認識が必要) |
| Webリンク・しおり・フォーム欄 | そのまま残る | なくなる |
| 印刷・拡大時の画質 | 元のまま(文字はベクター) | 200 dpi。大きく拡大するとぼやける |
| 使えるページ数 | 1,000ページまで | 200ページまで、結果は200 MBまで |
透かしの文字はどちらの方法でも画像として入るため、本文の検索や文字のコピーに「社外秘」のような語が混ざることはありません。
本人確認書類・通帳のコピーに入れるとき
- 提出先と用途を一緒に書きます。「〇〇銀行 口座開設用」のように具体的なほど、ほかの場面で使い回しにくくなります。2行目には[今日の日付]で提出した日付を入れます。
- 配置は繰り返し、濃さは25〜30%にすると、写真・氏名・番号の上をすべて通りながら、内容は読み取れる状態を保てます。
- [消しにくくする]をオンにして保存します。受け取った側が編集ソフトで開いても、透かしだけを消すことはできません。
- このツールは文字を隠す機能ではありません。提出先が必要としていない情報(たとえばマイナンバーカードの個人番号が載っている面)は、提出先の案内を確かめたうえで、必要がなければコピーに写さないか、紙で隠してからスキャンしてください。
透かしは、ほかの場面で使われたコピーの出どころを分かりやすくする表示にすぎず、コピーや再利用そのものを防ぐ鍵ではありません。ファイルを開ける人を限りたいときは、PDFパスワード設定で開くときのパスワードも併せて設定してください。
フォント
標準ゴシックは端末に入っているフォントで描き、ほかは選んだときだけダウンロードする無料フォントです。フォントは透かしの画像の中に描き込むため、受け取った人の端末に同じフォントがなくても同じ見た目になります。
| 名前 | フォント | ダウンロードサイズ | 利用条件 |
|---|---|---|---|
| デラゴシック | Dela Gothic One | 1,187 KB | SIL OFL 1.1 |
| しっぽり明朝 | Shippori Mincho | 3,330 KB | SIL OFL 1.1 |
| クレー | Klee One SemiBold | 3,091 KB | SIL OFL 1.1 |
よくある間違い
- 透かしを入れれば安全だと思う: 標準の保存では透かしが別の画像として重なっているため、編集ソフトで取り除ける場合があります。消されにくくしたいときは[消しにくくする]をオンにしてください。
- 元のファイルを消してしまう: このツールは新しいファイルを作るだけで、元のファイルは変えません。透かしのない元のファイルは別に保管しておかないと、あとで違う文言で作り直せなくなります。
- 署名つきのPDFに入れる: 電子署名つきのPDFを保存し直すと、署名の検証が成立しなくなります。このツールは開いたときに知らせるので、署名済みの元ファイルはそのまま残し、コピーにだけ入れてください。
- フォーム欄の上で透かしが見えない: 入力フォームの欄とコメント(注釈)はページの内容より上に描かれるため、透かしはその下を通ります。欄まで覆いたいときは、[消しにくくする]で合成してください。
- 横向きのページだけ印が大きく見える: 大きさはページ幅に対する%なので、横向きのページは同じ値でも印が大きくなります。縦横が混ざった文書は、横向きのページに移って大きさを確かめてください。
- ロゴの周りに白い四角が出る: JPGのロゴは背景が透明ではないため、白い四角ごと重なります。背景が透明なPNGを使ってください。
制限と注意
- PDFは一度に1件、100 MB・1,000ページまで開けます。[消しにくくする]は200ページまで、結果は200 MBまでです。
- 開くためのパスワードや編集制限(権限パスワード)がかかったPDFは開きません。先にPDFパスワード解除でパスワード・制限を外したコピーを作ってから入れてください。
- [消しにくくする]は各ページを200 dpiで描きますが、A2より大きいページは画像1枚が2,400万画素を超えないよう解像度を下げます。
- すでに入っている透かしを消す機能はありません。
- 文字の透かしは画像として入るため、PDFの中で文字としては検索できません。透かしの文言をあとで探す必要があるなら、ファイル名にも書いておくと便利です。
- プレビューを描画できないPDFもあります。その場合、そのまま重ねる保存はできますが、[消しにくくする]は使えません。
- このツールはChromeで動作を確かめており、ほかのブラウザの処理速度や結果のサイズは測っていません。画像にまとめたときのサイズは、ブラウザのJPEG圧縮によって多少変わることがあります。
基準日 規格・ヘルプの出典とサンプルの数値は2026-10-21に確認しました。
出典
- 01ISO 32000-1:2008 Document management — Portable document format(Adobe公開コピー)14.8.2.2.2 artifact: 下書き表示のような透かしはページ付けのartifactで、読み上げ側はartifactを読み飛ばせる。12.5.6.22 透かし注釈
- 02Adobe Acrobatヘルプ — Add watermarks to PDFs(英語)透かしは文字または画像、内容の前面か背面、ページ範囲の指定、対象ページに対する大きさ(%)、Acrobatでの透かしの削除
- 03pdf-lib API — PDFDocumentPDFを読み込み、画像を入れて保存し直すライブラリ。このツールは1.17.1でファイルを作成(MITライセンス)
- 04pdf.js 3.11.174 — src/display/api.jsプレビューと[消しにくくする](ページを画像として描く)に使うエンジン(Apache-2.0ライセンス)
- 05SIL Open Font License 1.1デラゴシック・しっぽり明朝・クレーの利用条件(フォント単体で販売しない限り、自由に使い、一緒に配布できる)。このツールはフォントを透かしの画像の中に描き込むため、PDFにフォントファイルは入らない
よくある質問
PDFファイルはサーバーにアップロードされますか?
いいえ。選んだPDFとロゴの画像は、いま使っているブラウザの中で読み込んで透かしを入れます。ページを開くのに必要なツールのファイルだけを取得し、文書の内容はどこにも送信しません。ページを閉じると作業内容も消えます。
透かしを入れると元のPDFは変わりますか?
変わりません。保存すると「元のファイル名-透かし.pdf」という新しいファイルがダウンロードされ、選んだ元のファイルはそのまま残ります。別の文言で作り直せるよう、透かしのない元のファイルは別に保管してください。
透かしを消せないようにするにはどうすればいいですか?
[消しにくくする]をオンにして保存してください。ページごとに200 dpiの画像として描き直し、透かしとページを1枚にまとめるので、透かしだけを取り除くことはできません。ただし本文の文字も画像になって選択・検索できなくなり、画面を撮影して作り直すことまでは防げません。
会社のロゴを透かしにできますか?
できます。[種類]で[画像]を選んでからPNG・JPG・WebPのファイルを選ぶか、PDFを開いた状態で画像ファイルを作業エリアにドロップしてください。背景が透明なPNGを使うと、ロゴの周りに白い四角が出ません。
特定のページだけに透かしを入れるには?
[入れるページ]で[選んだページ]を押し、1-3, 5のように入力してください。8-は8ページから最後までです。下のページ一覧のチェックボタンや、プレビュー上の[このページに入れる]で、ページごとに入れる・入れないを切り替えることもできます。
入れた透かしは印刷にも出ますか?
出ます。透かしはページの内容として入るので、画面で見たとおりに印刷されます。濃さが低いグレーの文字は印刷でも薄く出るため、先に1枚出力して確かめてください。
すでに入っている透かしを消せますか?
このツールは透かしを入れるだけで、消す機能はありません。自分で入れた透かしなら、保管してある元のファイルを使い直してください。ほかの人が入れた透かしは、文書の出どころや利用条件を示す表示なので、むやみに消さないでください。
WordやGoogleドキュメント、Pagesの文書にも入れられますか?
このツールが開けるのはPDFだけです。Word・Googleドキュメント・PagesでPDFとして保存または書き出してから、そのPDFを開いて透かしを入れてください。元のソフトの透かし機能と違い、このツールは文書を編集し直さず、ページの上に重ねて入れます。