日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」の分類表で血圧の区分を判定する血圧分類チェッカー
上段の入力欄は収縮期と拡張期に分かれていて、血圧計の上の数値を左、下の数値を右に単位なしで入れます。その隣に診察室・家庭・24時間平均を切り替える測定環境のボタンが並びます。計算ボタンはなく、数字を打ち替えるたびに結果欄が計算し直され、JSH2025の区分名、脈圧と平均血圧、適用中の高血圧の基準値、次の区分までの余裕が表示されます。結果欄の分類表では、該当する行がその場で強調されます。
- 脈圧
- — 収縮期 − 拡張期
- 平均血圧
- — 拡張期 + 脈圧 ÷ 3
- 適用する高血圧基準
- — 選択した測定環境
- 次の分類まで
- — これ以上上がると分類が変わる幅
このツールは、日本高血圧学会の高血圧管理・治療ガイドライン2025の血圧分類表に入力した数値を当てはめて、どの区分に入るかを表示するものです。高血圧を診断したり、治療の内容を決めたりするものではなく、医療者の診察に代わるものでもありません。ガイドラインでも1回の測定で判断することはなく、繰り返しの測定と診察室外の血圧の確認が必要とされています。妊娠中の方、心臓や腎臓の病気や糖尿病がある方、降圧薬を服用中の方は、主治医から示された目標値を優先してください。
すぐ使える形で。
- すぐ見える画面入力場所と結果の場所をはっきり分けます。
- 結果を先に大事な数字を先に出し、過程は必要な分だけ見せます。
- 求めるものを減らす登録や余計な入力なしで使えるようにします。
JSH2025の分類表の読み方と、このツールの判定手順
血圧の区分は印象や平均ではなく、表に書かれた数値の帯で決まります。日本高血圧学会が2025年8月29日に公表した高血圧管理・治療ガイドライン2025(JSH2025)は、診察室血圧を正常血圧、正常高値血圧、高値血圧、I度高血圧、II度高血圧、III度高血圧の6つの区分に分け、これとは別に(孤立性)収縮期高血圧を置いています。このツールはその表をそのままコードにして、入力した2つの数値がどの帯に入るかを示します。
判定の手順は単純です。収縮期の値が入る帯と拡張期の値が入る帯をそれぞれ探し、区分が食い違うときは高い方を採用します。たとえば収縮期が正常高値血圧の帯、拡張期がI度高血圧の帯であれば、結果はI度高血圧になります。表の条件が「かつ」なのか「かつ/または」なのかを暗記していなくても、この一文さえ押さえておけば結果を追いかけられます。
結論から言うと、判定は高い方の区分で決まります
JSH2025の分類表は、収縮期と拡張期にそれぞれ別の数値の帯を割り当てています。正常血圧と正常高値血圧は「かつ」条件なので両方を満たす必要があり、高値血圧から下の行は「かつ/または」条件なので片方だけでもその区分に入ります。結果として、2つの帯が食い違ったときは常に高い方の区分が判定になります。このツールはその処理をそのまま実装しているので、数値を入れた時点で区分が決まります。
- 正常血圧は収縮期120未満かつ拡張期80未満を両方満たす場合だけです。
- 正常高値血圧は収縮期120〜129かつ拡張期80未満です。
- 高値血圧、I度、II度、III度は片方の値だけでも該当します。
- 収縮期と拡張期で区分が違うときは、高い方を採ります。
| 血圧の分類 | 収縮期血圧 / 拡張期血圧 (mmHg) |
|---|---|
| 正常血圧 | 収縮期 <120 かつ 拡張期 <80 |
| 正常高値血圧 | 収縮期 120〜129 かつ 拡張期 <80 |
| 高値血圧 | 収縮期 130〜139 かつ/または 拡張期 80〜89 |
| I度高血圧 | 収縮期 140〜159 かつ/または 拡張期 90〜99 |
| II度高血圧 | 収縮期 160〜179 かつ/または 拡張期 100〜109 |
| III度高血圧 | 収縮期 ≥180 かつ/または 拡張期 ≥110 |
| (孤立性)収縮期高血圧 | 収縮期 ≥140 かつ 拡張期 <90 |
画面の操作手順
操作は数値の入力と測定環境の選択だけです。計算ボタンはなく、入力欄の値を書き換えるたびに結果欄が計算し直されます。血圧計に表示された数値を丸めずにそのまま入れてください。1 mmHgの差で区分が入れ替わる場所があるためです。
- 血圧計の上の数値を収縮期、下の数値を拡張期の欄に入れます。
- 測定環境のボタンで診察室、家庭、24時間平均のいずれかを選びます。
- 結果欄で区分名、脈圧、平均血圧、次の区分までの余裕を確認します。
- 結果をコピーして、測定した日時や腕とあわせて記録に残します。
JSH2025の診察室血圧の分類表
以下はJSH2025が示す診察室血圧の区分で、画面右側に出る分類表と同じ数値を使っています。この表はJSH2019から引き継がれたもので、区分名も数値の帯も変わっていません。単位はすべてmmHgです。
- 正常血圧:収縮期120未満 かつ 拡張期80未満
- 正常高値血圧:収縮期120〜129 かつ 拡張期80未満
- 高値血圧:収縮期130〜139 かつ/または 拡張期80〜89
- I度高血圧:収縮期140〜159 かつ/または 拡張期90〜99
- II度高血圧:収縮期160〜179 かつ/または 拡張期100〜109
- III度高血圧:収縮期180以上 かつ/または 拡張期110以上
- (孤立性)収縮期高血圧:収縮期140以上 かつ 拡張期90未満
例1|128/92をどう読むか
収縮期の128は120〜129の帯なので、収縮期だけを見れば正常高値血圧です。拡張期の92は90〜99の帯なのでI度高血圧にあたり、高い方を採るルールにしたがって全体の判定はI度高血圧になります。収縮期が140未満なので、(孤立性)収縮期高血圧には該当しません。脈圧は128から92を引いて36、平均血圧は92に36の3分の1を足して104です。
- 収縮期128が入る帯:正常高値血圧(120〜129)
- 拡張期92が入る帯:I度高血圧(90〜99)
- 判定:高い方を採ってI度高血圧
- 脈圧36 mmHg、平均血圧104 mmHg(いずれも分類には使いません)
例2|148/84と(孤立性)収縮期高血圧
収縮期の148は140〜159の帯でI度高血圧、拡張期の84は80〜89の帯で高値血圧にあたるため、高い方を採って判定はI度高血圧になります。さらに収縮期140以上かつ拡張期90未満という条件も満たすので、(孤立性)収縮期高血圧にも該当し、2つが並んで表示されます。脈圧は64と広く、平均血圧はおよそ105です。拡張期が90未満だからといって、高血圧ではないと読み替えることはできません。
- 収縮期148が入る帯:I度高血圧(140〜159)
- 拡張期84が入る帯:高値血圧(80〜89)
- 判定:I度高血圧、あわせて(孤立性)収縮期高血圧
- 脈圧64 mmHg、平均血圧およそ105 mmHg
1 mmHgで区分が入れ替わる場所
区分の境目は1 mmHgの差です。うろ覚えの数値や切りのよい数字に直した値を入れると、実際とは違う区分が出ます。血圧計に出た数値をそのまま入力してください。以下は境目をまたぐ組み合わせです。
- 119/79は正常血圧、120/79は正常高値血圧
- 120/79は正常高値血圧、120/80は高値血圧
- 139/89は高値血圧、140/89はI度高血圧で(孤立性)収縮期高血圧にも該当
- 159/99はI度高血圧、160/99はII度高血圧
- 179/109はII度高血圧、180/109はIII度高血圧
測定した場所によって高血圧の基準値が変わります
JSH2025は、測定環境ごとに高血圧とみなす基準値を分けています。同じ138/88でも、診察室で測った値なら140/90には届かず高値血圧の帯ですが、家庭で測った値なら家庭血圧の基準値135/85を上回っています。測定環境のボタンは、実際に測った状況に合わせて切り替えてください。
- 診察室血圧:140/90 mmHg以上
- 家庭血圧:135/85 mmHg以上
- 自由行動下血圧の昼間平均:135/85 mmHg以上
- 24時間平均:130/80 mmHg以上
(孤立性)収縮期高血圧という別枠と、拡張期だけの区分がない理由
(孤立性)収縮期高血圧は収縮期140以上かつ拡張期90未満という形を指し、I度からIII度の判定と入れ替わるのではなく重ねて表示されます。148/84のように収縮期だけが上がる形は、年齢とともに太い動脈が硬くなると増えます。一方でJSH2025の分類表には、拡張期だけが高い形に対応する独立した項目はありません。そのため112/94のような値は、拡張期が入る帯にしたがってI度高血圧と読みます。
- (孤立性)収縮期高血圧:収縮期140以上 かつ 拡張期90未満
- I度からIII度の判定と重ねて表示される項目です。
- 拡張期だけが高い形に対する独立した区分は表にありません。
- 112/94は拡張期94が入る帯にしたがってI度高血圧です。
脈圧と平均血圧は参考値として分けて表示します
脈圧は収縮期から拡張期を引いた値、平均血圧は拡張期に脈圧の3分の1を足した近似値です。128/92なら脈圧36、平均血圧104、148/84なら脈圧64、平均血圧はおよそ105になります。どちらもJSH2025の分類表の判定条件には入っていないため、このツールは区分とは別の欄に表示し、脈圧が広いことを理由に区分を上げ下げすることはありません。
- 脈圧=収縮期−拡張期
- 平均血圧≒拡張期+脈圧÷3
- どちらも分類の判定には使わない参考値です。
- 数値の受け取り方は年齢や併存する病気によって変わります。
表に当てはめる前に測定条件をそろえる
同じ人でも測り方によって数値は動きます。条件をそろえずに測った値を分類表に当てはめると、区分そのものが揺れてしまいます。手順を固定してから記録するほうが、数日分の流れを比べやすくなります。
- 背もたれのある椅子に座り、足を組まずに数分休んでから測ります。
- 腕を心臓の高さに置き、腕の太さに合ったカフを素肌に巻きます。
- 測定中は話さず、1〜2分あけて2回以上測って平均を使います。
- 初回は両腕で測り、以後は高かった方の腕を使い続けます。
- 毎回同じ時間帯、同じ姿勢、同じ腕で記録します。
このツールがしないこと
このツールは、入力した2つの数値がJSH2025の表のどの帯に入るかを示すだけで、高血圧かどうかを判断したり、治療の内容を決めたりはしません。ガイドラインでも1回の測定で判断することはなく、繰り返しの測定と診察室外の血圧の確認が必要とされています。日本高血圧学会が公開している一般向けの資料では降圧目標を130/80 mmHg未満としていますが、個々の目標値は主治医が決めるものです。
- 高血圧の診断や除外はしません。
- 薬の種類や量、飲むかどうかについては扱いません。
- 妊娠中の方や持病がある方の個別の目標値は反映しません。
- 症状があるときの緊急度は判断しません。
出典と基準日
このページの数値は、日本高血圧学会が2025年8月29日に公表した高血圧管理・治療ガイドライン2025(JSH2025)の血圧分類表にもとづいており、英文の全文はHypertension Research 2026;49:9-235として公開されています。
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血圧の分類に関するよくある質問
120/80は正常血圧ですか。
いいえ。JSH2025の正常血圧は収縮期120未満かつ拡張期80未満なので、120/80はどちらの条件も満たしていません。収縮期120は正常高値血圧の帯(120〜129)、拡張期80は高値血圧の帯(80〜89)に入るため、高い方を採って高値血圧と判定されます。正常高値血圧として読まれるには拡張期が80未満である必要があり、120/79なら正常高値血圧、119/79なら正常血圧です。
収縮期と拡張期で区分が違うときは、どちらを見ればよいですか。
高い方の区分を採ります。表のうち「かつ」条件なのは正常血圧と正常高値血圧だけで、高値血圧、I度、II度、III度の行は「かつ/または」条件なので、片方が該当すればその区分になります。たとえば128/92は、収縮期128が正常高値血圧の帯、拡張期92がI度高血圧の帯なので、判定はI度高血圧です。148/84は収縮期がI度高血圧の帯、拡張期が高値血圧の帯なので、こちらもI度高血圧になります。
拡張期だけが90以上のときは、何という区分になりますか。
JSH2025の分類表には拡張期だけが高い形に対応する独立した項目がないため、拡張期の値が入る帯でそのまま判定します。112/94であれば、収縮期112は正常血圧の帯ですが拡張期94が90〜99の帯に入るので、結果はI度高血圧です。表にある(孤立性)収縮期高血圧は収縮期140以上かつ拡張期90未満の形を指すもので、これと対になる項目は用意されていません。
(孤立性)収縮期高血圧はどのように表示されますか。
収縮期140以上かつ拡張期90未満という条件を満たす場合に、I度からIII度の判定と重ねて表示されます。148/84なら収縮期148が140〜159の帯なのでI度高血圧であり、同時に(孤立性)収縮期高血圧にも該当します。165/88なら収縮期165が160〜179の帯なのでII度高血圧で、こちらも(孤立性)収縮期高血圧に該当します。I度からIII度の区分と入れ替わるものではないので、2行が並ぶのが正しい表示です。
家庭で測った値も140/90を基準に見てよいですか。
いいえ。JSH2025は測定環境ごとに基準値を分けており、診察室血圧は140/90 mmHg以上、家庭血圧と自由行動下血圧の昼間平均は135/85 mmHg以上、24時間平均は130/80 mmHg以上です。家庭で測った138/88を診察室の基準で見ると140/90には届いていませんが、家庭血圧の基準値135/85は上回っています。測定環境のボタンを実際の状況に合わせて切り替える必要があるのは、このためです。
家庭モードや24時間平均モードでI度やII度が出ないのはなぜですか。
このツールが家庭モードと24時間平均モードで当てはめているのは、135/85 mmHg以上、130/80 mmHg以上という基準値だけだからです。JSH2025には家庭血圧用の分類の列もありますが、このツールはそれを判定には使わず、基準値以上か未満かだけを示します。診察室の区分名を診察室以外の数値にそのまま貼り付けて表示するより、適用した基準値を明示するほうが誤解が少ないと考えたためです。
脈圧と平均血圧はどう計算していますか。
脈圧は収縮期から拡張期を引いた値、平均血圧は拡張期に脈圧の3分の1を足した近似値です。128/92なら脈圧は36 mmHg、平均血圧は104 mmHgになります。148/84なら脈圧は64 mmHg、平均血圧はおよそ105 mmHgです。どちらもJSH2025の分類の条件には入っていない参考値なので、結果欄でも区分とは別の場所に表示しています。
収縮期180以上、または拡張期110以上と出たらどうすればよいですか。
収縮期180以上、拡張期110以上は、JSH2025の分類表で最も上のIII度高血圧にあたります。まず数分休んでから同じ手順で測り直し、続けて同じくらいの数値が出るようであれば、その記録を持って医療機関に相談してください。胸の痛み、息苦しさ、視界の異常、ろれつが回らない、片側の手足に力が入らないといった症状をともなうときは、測り直しを待たずに救急要請が必要です。
1回測ってI度高血圧と出たら、高血圧ということですか。
いいえ。1回の測定で決まるものではありません。診察室では条件をそろえて繰り返し測り、家庭血圧や自由行動下血圧といった診察室外の測定を合わせて確認します。診察室でだけ高くなる白衣高血圧、逆に診察室では基準未満でも診察室外で高くなる仮面高血圧があるためです。このツールの結果は、その確認の手順を置き換えるものではありません。
この数値はいつのガイドラインのものですか。JSH2019とは違いますか。
日本高血圧学会が2025年8月29日に公表した高血圧管理・治療ガイドライン2025の数値を使っており、英文の全文はHypertension Research 2026;49:9-235として公開されています。血圧の分類表そのものはJSH2019から引き継がれていて、正常血圧の収縮期120未満かつ拡張期80未満から、III度高血圧の収縮期180以上・拡張期110以上まで、区分名も数値も変わっていません。